内容説明
昭和54年7月、18歳の少女蒲地法子、は単身上京した。その胸のうちには、絶対スターになるという決意と、故郷福岡で偶然握手をした郷ひろみへの淡い思慕の情をやどしていた。猛烈なガンバリで、芸能界へのガラスの靴をつかんだ法子は、松田聖子に変身、不思議な魅力で、デビューそうそうに“ポスト百恵”の有力候補となり、ついに憧れの人郷ひろみの心をも手中にした。スターの座をめざしてつき進む聖子。少女から女へ、「法子」から「聖子」へと変身していく彼女になにがおこったのか?
目次
訣別の章(涙の記者会見のあとに笑いのシーンの撮影が;天性の笑顔に恵まれたぶりっ子の隠れた素顔;郷ひろみとの握手で燃えあがる芸能界への夢 ほか)
旅立ちの章(上京した父の涙の説得をふりきって;がんばりがつかんだテレビドラマ出演のきっかけ;“わたし会社のためにも”の聖子の言葉に絶句する社長 ほか)
幸運の章(コマーシャルソング一発で逆転した二番手の座;デビュー3か月目につかんだ?ポスト百恵の評判;一気に燃えあがった恋のかげでつのる聖子の独占欲 ほか)
思慕の章(聖子から郷ひろみへひそかな深夜のラブコールが;桜田淳子がみぬいていたシンデレラのしたたかさ;神田正輝との出会いで乱れる「松田聖子」と「蒲地法子」 ほか)
破局の章
聖輝の章(父と踏みしめたヴァージン・ロードのさきに神田正輝がいた;待ちに待った妊娠、それでもつきない仕事への欲望;マタニティードレスがわりに生まれた「フローレスセイコ」のデザイン;沙也加への授乳で知る母として女としての喜び;石原裕次郎の死で流されはじめたゴシップ ほか)
落涙の章(たくみな演出でイメージアップをはかるスター根性;つきない仕事の希望“わたしグラミー賞がほしい”;報道された一枚の写真が語るニューヨークの出来事 ほか)