内容説明
年若い男との出会いがもたらした日常の惰性からの旅立ちの予感に心ふるえる美和子。よき理解者のはずだった恋人からの別れ話に動揺しながらも自分の生き方を希求する令子。求愛に応え、のめり込んでいった男の迷いに傷つき、従うべき自己を模索する香織。一瞬のきらめきの中へ全てのエネルギーを注ぐことに、恋愛の永遠を見出そうとする真弓。―自分に切実に向かい合う４人の女性の、美しく連環する恋愛の形を描く、初めての連作長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miki
10
題名が素敵だなと思い手にした一冊。30歳という恋愛でも仕事でも、ある程度の経験と知恵をつけた女性たちの恋愛模様が繊細に描かれている。とりわけ「旅立ちへのきっかけ」がお気に入りで、最後の別れのシーンは、女性らしい幕引きだと感じた。情熱や愛だけで世間を押しきることは困難だと知った女性たちだからこそ、せめて美しい最後を見せたいという思いが執着的でもあるし、いじらしいとも思う。2015/10/23
ちぃ
7
読者を女性に限定した恋愛小説だと思った。家にあったから読んだけど、今から22年も前の本だけあって、物語はバブル全盛期。主人公は4人の女性。わざわざ自分が幸せになる相手を手放したりするのは、勇気が入りすぎて、私には無理かな〜。共感できる女性はいなかったけど、プチ昔のお話として楽しんで読了。2015/02/15
あやぴ
1
こういう本を読んでた時代が懐かしい
