目次
集合的かつ連続的な建築へ(OM TERRACE;つるがしま中央交流センター)
「ちのかたち」としての建築(すばる保育園;Deep Learning Chair ほか)
寄稿文 線を引くこと―藤村龍至の建築的思考
「離散空間」のスタディ
データ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エリナ松岡
7
著者本人がインタビューで「名刺代りの本」と言っていて、まさにそんな感じでした。見開き右が日本語、左が英語になっているので、実質的に読む活字は半分ぐらいになります。理論に関しては『批判的工学主義の建築』で当面の言いたい事は全て吐き出してしまっているようなので、本書ではその補足程度かと。それよりも今回はこれまでの建築作品のカラー写真と解説がたっぷり入っていて、そちらの方が見ものかと思います。元々目を見張るようなデザインを売りにする方ではないですが、福岡の保育園等今回改めて見て見直したものが幾つもありました。2018/12/31
chocolatte
1
設計プロセスにおいてかなり緻密にやってるように見えて実は宙吊りになっている部分というか、隙間のようなものも多く含んでるのが藤村さんの魅力だと感じる。2018/10/31
TAKAMI
0
前著『プロトタイピング』(方法論)と『批判的工学主義の建築』(設計思想)のハイブリッド版の本だ、と思いながら読んでいたら、後半はその融合によって生まれた更なる進化が描かれていた。それは結論にて「個人的な「ち」かつ記号的な「かたち」」から「集合的な「ち」かつ連続的な「かたち」」への変化とクリアに説明されていて、強く腑に落ちた。今までもたくさんのことを学ばせてもらっている尊敬する建築家だけど、近作『OM TERRACE』『すばる幼稚園』を特にカッコよく感じた理由も本書を読んでよくわかった。2020/01/30