感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
8
「「誠にしがない子守唄の類でも、其の当座に手を尽くして見たならば、作者と名づくべきものは必ず有るはずである」(柳田国男)し、そこに張りつめた感情が通ってつくられたことにはちがいないが、それがつぎの日から「詠人不知」になっていき共通の所有になってしまうところに、子守たちの境遇のひどさ加減が酷似していた…しかし、地域によってはまったく別の性格を帯びてくる場合もあった。大間知篤三氏の調査になる伊豆の利島の例…子守をやとう場合、昔は、膳に白米一升、うどん三把か五把、麻を添え、さらにお茶一摘みを添えていたという」2018/03/18