内容説明
京都、午後7時。高瀬志織の経営するアンティーク・ギャラリーから彫像「翼のヴィナス」の頭部が盗まれた。同日同時刻、オーストラリアのパース市にあるスペンサー家の書斎からは胴体部が…。志織の一番大事なコレクションだったそれらには高額の保険がかけられていた。アメカリズ・カップをめぐる野望、脅迫、誘拐―志織と夫イアンをまき込んだ事件は、さまざまな疑惑をはらんで急展開、意外な結末が…。スリリングな長編ロマン・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
24
1989年11月5日読了。私がこの入力をするまで、登録4人、レビュー1人。もはや、誰も読まないのか。(2020年4月3日入力)1989/11/05
まな
2
「熱情」タイトル通りの熱い情で満ちていた作品だった。個人的には浅井ケンに惚れた。強くて優しい。ひっそりと主人公に思いを寄せているが、どこか危なげで怪しい。信用に足らない人物像がどうも気になった。比較的ケンのようなタイプを日常生活で好きになっているような気がする。だから恋愛がうまくいかないということは置いておこう。ここまで人を好きになることができるものなのか……とある意味の嫉妬心を抱いてしまった。狂ったような恋愛がしたい。そう思ってしまった一冊。2019/10/11