目次
令子と美穂は親友同士、気ままな数日を過ごそうと川村山荘にやってきた。楽しい一日が始まった。だがその頃、近くにある作曲家の別荘に二人の男が忍び込んだ。留守のはずの別荘には、妻が残っていた。金目当ての泥棒は殺人者に変わった。しかも二人の殺人者は川村山荘に逃げ込んだのだ。令子と美穂、管理人の老夫婦が人質となった。とらわれ、恐怖におののく女、血の臭いにたける男。しかし突然のパニックの中で、女の心に微妙な変化が―。迫真のタッチと思いがけぬストーリー展開で描くサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
35
二人の男が強盗後、ある山荘へ逃げ込む。そこには管理人の老夫婦と若い二人の女性がいた。サスペンスとして始まった物語は、その半ばで早々に男女の逃避行へと転換する。犯人と被害者が恋に落ちる、いわゆるストックホルム症候群が生じた展開は、映画や小説に多く見受けられる。ただ、小池真理子はそこに動機を求めることをしない。恋愛とは理屈や観念とは遠く離れたものであるという小池の信念がそこからは感じられる。なぜ惹かれ合うのか、なぜ逃避行を続けるのか、男女は答えが見つからぬまま、しかし離れ難い感情を信じ、(つづく)2021/12/21
佐島楓
16
今現在の小池さんの筆力で書いていただけたら、凄まじいものになるのではないだろうか。2013/09/02
かおり
6
とても面白くて一気に読みました!とてもありがちなストーリーですが、それでも充分楽しめました。後半の美穂の気持ちと行動、私もきっとそうすると思いました。いや、私ならもっとうまくやるかな(*_*)2017/07/15
ゆ
5
さいきんすっかりハマっている小池真理子さん。こんなに『女』と『男』の描写に長けている作家はそうそう出会えないのでは。小池真理子さんが描く女性が好きです。もちろんミステリ、サスペンス部分も文句なしの一作。2015/10/10
えへへ
5
場面が想像できたし、早い展開で物語が進んでいくので一気に読んでしまいました。結末にはビックリ!2013/07/03
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