感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つきのわ
1
昭和八年、荻生国光は牝馬松風と紀州犬シロの不思議な力により津波から全村民を救った。昭和十三年、国光の子・広道は、松風とシロの子とともに数奇な運命が待ち受ける中国大陸へと渡っていった。寿行の動物小説は文句なく素晴らしい。大陸へ渡った2世の松嵐と鉄は広道と別れ生活するも、戦場でそれぞれの能力を発揮し、目まぐるしい活躍をする。一方広道も日本軍、共産党、国民党、ロシア軍が入り乱れる大陸で否応なしに諜報活動に巻き込まれてゆく。中国大陸のスケールの大きさと、幾多の苦難を乗り越えた男達とまぼろしの獣達の再会が感動的。2017/10/21
チャゲシン
0
この作者にしてはエロの控え目な真面目?な話。東北の村を地震と津波から救った名犬名馬の子。それを育てたもの。軍馬として徴用された後も責任をもって出征する指揮官。戦時中の軍馬の運命の悲惨さと、騎兵隊の戦争戦争。男と男の信頼を描いた真面目な話ですわ2018/06/20