角川文庫<br> 天狗岬殺人事件―山田風太郎ベストコレクション

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角川文庫
天狗岬殺人事件―山田風太郎ベストコレクション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 496p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041356593
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

中学生の島崎八郎には、奇妙な卒倒ぐせがある。あらゆる“揺れるもの”に悪寒を催す「ブランコ恐怖症」なる持病のせいだ。またもや卒倒したある日、八郎は亡き母の面影を重ねる黒羽根先生に助けられ、家に帰り着く。その夜、ふと眼醒めた時に聞こえてきた、先生と父の話し声。八郎の強迫観念に隠された、哀しくも戦慄すべき過去が明かされてゆく…(表題作より)。山風推理小説の幅広さを堪能できる、贅沢なミステリ傑作集。

著者等紹介

山田風太郎[ヤマダフウタロウ]
1922年兵庫県生まれ。東京医科大卒。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞を受賞。その後、58年『甲賀忍法帖』を発表し忍法ブームに火を付けた。2001年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

38
「ベストコレクション」を謳っていますが、いわゆる選りすぐりの傑作集ではなく、単行本未収録作をまとめた拾遺集なので、正直なところ玉石混淆という感じです。なかでは、タイムスリップものの「江戸にいる私」、連作短編「女探偵捕物帖」、豪快な大トリック炸裂の「白い夜」などは、充分楽しめました。とにかく、その着想の奇抜さにはたまげます(笑)。合理性とか必然性をまるで無視しているので、荒唐無稽と紙一重。昭和20年代発表という時代性を考慮して、リアリティを求めてはいけません。2002年度版の「このミス」第7位です。2014/01/22

けやき

13
久々に山風で未読の作品を堪能しました。パンパンのへそを盗んで天誅を下す盗賊団の出てくる「パンチュウ党事件」とタイムスリップものの「江戸にいる私」がお気に入り。2015/09/19

ぐうぐう

13
とにもかくにも、おもしろい! 本格仕立てのミステリから始まり、ナンセンス、ユーモア、SF、奇想、風俗などなど、自由自在にジャンルを越境し、それでいて、どれも山田風太郎色で染め上げられた短編達。驚かされるのが、ここに収められた短編すべてが、単行本未収録作だということ。その事実ひとつとっても、山田風太郎という小説家の、凄みを知ることができる。本当におもしろすぎるのだ!2011/01/03

mtngsng

8
ミステリーありSFありナンセンスあり、ミステリーでも機械トリックあり心理戦ありトンデモありとバラエティに富んでいる。トリックは正直わからない部分もあるけど、動機が一般的なものではなく時代や社会を反映していたり、人間の奥深い苦悩だったりと、そこが50年ほど経過した今でも読んでいて楽しめる。収録作品では「こりゃ変羅」と「江戸にいる私」も好きだが、「女探偵捕物帖」の連作短編がおもしろかった。三人のキャラや過去が気になるし、何よりも最後にまたええっ!という展開があったのかなと思うとこれでお終いというのが残念。2012/11/12

みお

7
山田風太郎らしい、奇妙で奇想な短編集。おもしろい!『二つの密室』、本格ミステリファンとしてはにやにやしながら読みましたが、十三号独房の完全なネタバレにはびっくり。いやいや、これは〜……。未読の方は、先に『世界短編傑作集1』を読まれることをおすすめします^^;『三人の辻音楽師』が、すごくお気に入り!だけど、中途半端な感じだったのが残念……。しっかり完結まで読みたかったなぁ。2011/09/16

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