角川文庫<br> いまを生きるちから

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角川文庫
いまを生きるちから

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041294383
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

かけがいのない命の重さを、どう取り戻すか。生きることと向き合う一冊。
なぜ、日本にはこれほど自殺者が多いのか。古今の日本人の名言を引きながら、我々はどう生きるべきか、苦しみ悲しみをどう受け止めるべきかを探る。

内容説明

人間の生きる道は、ほぼ1つだ。生まれて、生活し、病んで老い、やがて死ぬ。人が生きる道に変りはないが、時代に応じてその歩き方は変る。21世紀、頂点を極めた現代文明は、ゆっくり下山に向かう過程にある。ならば、「いま」をどう生きるか。「過去の智恵」でも、「未来の希望」でもなく、心にある感情をつぶさに見る。世の激変に、ため息ばかりついている著者が、人々が忘れ去った「情」と「悲」に、生命のちからを見いだした一冊。

目次

日本人の忘れもの
悲しむことで耐えるこころ
励ましから慰めへ
日本人の宗教感覚
不安と混乱の先に
「隠れ」と「逃散」
都市に生きる信仰心
「お陰さま」と「ご縁」
抒情と感傷の意味
青い鳥のゆくえ〔ほか〕

著者等紹介

五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年福岡県生まれ。『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、『青春の門 筑豊篇』ほかで第10回吉川英治文学賞を受賞。81年より一時休筆して京都の龍谷大学に聴講生として通学。ニューヨークで刊行された英文版『TARIKI』が2001年度ブック・オブ・ザ・イヤー(スピリチュアル部門)に。同年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya Murakami

67
島内移住者古本。 鹿児島のかくれ念仏の話が壮絶!真宗の難解な教義思想は理解不能ですが、抑圧された庶民の抵抗は理解できます。 命が軽く乾いてしまった今悲しみや涙が必要。とはいっても本書が書かれた2005年から早20年。ついに悲しい作品を見ても涙一つ出てこないと悩む若い人がでてきたとか?事態はより深刻になっている模様。2025/03/28

団塊シニア

24
絶望のどん底で悲しみのさなかにいる人にとって勇気づける歌とは?阪神淡路大震災、東日本大震災でも、それは決して明るい、元気のある歌でなく「悲しい歌」であったことに納得。2013/01/13

孤猿

5
本当の慰めというものは、悲しみを共有することだという言葉が心に残った。慈悲の「悲」の部分について、人間はもっと嚙みしめる必要があるそうだ。ただ明るく能天気に生きてりゃいいというもんじゃないみたい。。。2018/09/07

カツドン支持者

5
いまは不安の時代。多くの人々が頼れるものが失われた嫌な時代がくる。先の期待は薄い。こうした時代にあって五木さんは未来をみつめるのではなく、過去を振り返るのでもない、いまこの時を生きるちからを持とうと言う。ネガティブな気持ちを否定せず、自分の感情に向き合う。本当の希望は深い絶望の中から現れるのではないか。日本の歴史、それも教科書に載っていない土着の歴史に注目しよう。例えば隠れ念仏衆は凄まじい弾圧にも耐えて信仰を持ち続けた。この事実から日本人の中にはとてつもないエネルギーが流れている事が分かるというものだ。2018/07/13

笛吹き王子

5
悲しんでいる人を元気にするのは、悲しい気持ちを共有することが最も 有効であると納得。被災してすべてを失ったり、戦後敗戦国の人民として追われ 逃げ帰るのがやっとだった人たちの思いを例に挙げ、共感できた。2013/04/12

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