内容説明
北海道の北浦市市長春田は、陳情上京中に失踪、数日後に武蔵野林で絞死体となって発見される。捜査陣は、政敵早川議員に疑いを向けるが、直後早川の溺死体が地元の沖合いに浮かび、事件は予想外の展開をみせる。地域開発としての埋立て計画を契機に、それぞれの愛憎が北海道‐東京間を行き交う、スリリングな傑作長編ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆エンジェルよじ☆
18
最初からマークされていたあの人は関係なかったのね・・しっかりミスリードされてしまいました(笑)後半一気に謎が明かされ解決するが意外なトリックと犯人。最後があっさりしてるなと思ってしまった。もう少し供述を聞いてみたい気もする。解説によるとこの作品が遺作となったようだ。まだまだ未読の本の方が多い・・・2014/12/11
三平
15
陳情の為、北海道の地方都市から上京中の市長が姿を消し、その後雑木林で遺体が発見される。彼は何故失踪したのか、誰に殺されたのか。 調べていくと、関連人物たちの奇妙な行動が次々と明らかになり、益々謎が深まっていくミステリ。 社会派推理の巨匠というイメージが強いが、結構謎解きとして面白かった。 途中までヒントが少なめで“線”がつながらず、終盤で怒涛の解決を見せるのは個人的にあまり好きではないが、殺意を決定づける驚きのきっかけ、アクロバティックなトリックには楽しませてもらった。晩年の作品だが若さを感じた。2016/11/19
eipero25
11
60年前の連載小説を清張さんがお亡くなりになる前に改稿した記念すべき作品。お得意の列車あり、政治ありで読んで損はない。 昭和の刑事ものをもう流行らないととるか、残って欲しいととるか人それぞれですが、あたしは後者です。 2022/02/24
jima
10
清張さんの死後1ヶ月後の1992年9月に刊行。松本清張は偉大だ。2023/02/28
sun
7
すばらしい!!。1ページ読むと次のページが読みたくなる。解説によると著者の遺作との事。こうゆう作品を読みたい。2013/12/04