出版社内容情報
多忙の外務省担当官に上司から渡された太平洋戦争時のアメリカの公文書。そこには、命を軽視し玉砕に向かうという野蛮な日本人観を変え、戦後の占領政策を変える鍵となった報告の存在が示されていた。1943年、北の最果て・キスカ島に残された軍人五千人の救出劇を知力・軍力を結集して決行した日本軍将兵と、日本人の英知を身で知った米軍諜報員。不可能と思われた大規模撤退作戦を圧倒的筆致で描く。
【目次】
八月十五日に吹く風
解説 タカザワケンジ
内容説明
外務省担当官に上司から渡された太平洋戦争時のアメリカの公文書。そこには、命を軽視し玉砕に向かうという野蛮な日本人観を刷新し、戦後の占領政策を変えるような報告の存在が示されていた。1943年、北の果て・キスカ島に残された日本軍人5200名の救出劇。圧倒的な戦力差があるなか、知略を巡らした日本軍将兵は上層部を説得し、無謀とも思える作戦を実施した―。戦史に残る大規模撤退作戦を日米双方の視点で描く感動の物語。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化され、さらにブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞、17年には吉川英治文庫賞候補作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Urso
10
終戦記念日のタイミングで。私の知らなかった終戦記念日のちょうど2年前の1943.8.15 キスカ島(鳴神島)からの5183人救出作戦。戦地において人命を大事にする司令官がいた。思いを一つに救出に向けてやるべきことをやった人たちがいた。その行動を伝える人がいた。この出来事を知ることができて良かった。2025/08/17
まさにい
9
読み友さんの感想を読んで購入。キスカ島の話は子供の頃映画で見た記憶がある。木村少将の役を確か三船敏郎がやっていたと思う。この小説の木村像とは一致しないが。ドナルドキーンさんがアッツ島やキスカ島攻撃の米軍側にいたとは知らなかった。そして日本降伏の後の占領政策に影響を与えていたとは……。2025/11/10
毎日が日曜日
5
★★★2025/08/26
Akio Aratani
3
海軍にも人命を尊重する指揮官がいたのだなぁ2025/08/20
Haji
1
時代設定も旧版のままなので何が違うんだろうと思ったらドナルド・キーン氏があれから亡くなって実名を出す形に変更してたみたいですね。2025/11/12




