出版社内容情報
柴崎悠斗@上州日日新聞。
それは1年前に事故で亡くなった記者のアカウント……のはずだった。
「このままじゃ死んでも死にきれないので、黄泉の国から帰って参りました。僕は県知事選挙を揺るがす真実を握っています」
【目次】
内容説明
柴崎悠人@上州日日新聞記者。それは、一年前に交通事故で亡くなった、群馬県の新聞記者のSNSアカウント…のはずだった。「このままじゃ死んでも死にきれないので、黄泉の国から帰って参りました。僕は群馬県知事選を揺るがす真実を握っています」。一ヶ月後には、七期目の当選を目指す黒澤敬造群馬県知事が出馬を控えていた。上州日日新聞県政キャップの大賀匠は、柴崎の投稿の真相を探るべく、秘密裡に動き出すが…。
著者等紹介
松井蒼馬[マツイソウマ]
1989年群馬県生まれ。明治学院大学法学部卒業。日本経済新聞社に9年間勤務した。2021年8月から小説を書き始め、Web小説サイトへの投稿を開始する。24年、『1面、降版します 特命記者の事件簿』でデビューし、同著書で第62回群馬県文学賞小説部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
rosetta
28
★★★☆☆先日読んだ『ポピュリズム』もそうだったけど、選挙を扱った小説はスポーツやゲームのように対決をテーマにしているからやっぱ当然面白い。前橋市と高崎市が合併した群馬市。6期務めた名知事が最後と思い定めた選挙。対抗馬は元テレビアナウンサーの30の女性と、知事と同じ登録名を名乗るYouTuber。ネット活動で選挙が変わるというのが話の肝なのだが、本当にそんなことあるんだろうか?幾らバズってると言っても見なきゃ済む話だし、せいぜい票を上積みするだけでは?騙し騙されの陰謀話の方が作り物の嘘っぽさだった2025/11/15
よっち
28
七期目当選を目指す現職県知事が出馬表明した群馬県知事選挙を控える状況で、直前で地元出身の元女性アナウンサーが出馬表明する選挙小説。群馬市長選で現職相手に若者が番狂わせを起こしたSNS戦略。県知事選挙では、SNSでの誹謗中傷攻勢や暗躍する新興メディア、現職と同名で出馬表明して二馬力で対抗馬を応援するインフルエンサーなど、最近の選挙でよく見る手法が想像以上に効いてくる展開で、民意の不確かさと情報操作の恐ろしさ、そういった輩と組む危うさも描かれる中、誰もが振り回された混迷の県知事選挙の結末がまた効いていました。2025/11/05
fuku3
20
2025.11.9読了。民意とはそんなに簡単に操る事ができるのか⁉︎県民はそんなに簡単に騙せるのか⁉︎選挙民はSNSにたやすく踊らされるのか⁉︎保守本流の群馬県、六期24年県政を支えてきた黒澤敬造知事(76歳)が七期目を目指し出馬表明。そこに中央のテレビ局を辞めたアナウンサー白岩ビトリア(30歳)が参戦表明!当初、圧倒的に優位であった黒澤陣営であったがある事ない事SNSで切り取られ誹謗中傷の嵐に!新聞社はオールドメディアと叩かれ。「人は見たいものしか見ない」そんな安易な人間ばかりでは無いと思いたいが……。2025/11/09
こぺたろう
7
書店で見て興味を持ち、購入。子どもの昼寝の間に読了。途中からじわじわ盛り上がってきたのですが、その感じのまま結末を迎えた印象。SNSの活用や公選法の問題あたりは、某県知事選挙に着想を得たのかな。選挙活動は、本当に大変なんでしょうね。自分は運動に関わっていないので投票するのみですが、選挙結果を見て驚くこともしばしば。2025/11/15




