出版社内容情報
人間に搾取される家畜たちが反乱を起こし、理想社会を目指すも、やがて独裁政治へと変貌する――。人間の欲望と権力闘争を風刺し、全体主義の恐怖を描いた、『1984』に並ぶオーウェルの代表作。
【目次】
内容説明
反逆は老豚メイジャーの演説から始まった。農場の惨めな境遇を憂いた動物たちは主人が泥酔した機を見て人間を追放、「すべての動物は平等なり」という七つの戒律を掲げ〈動物農場〉を築く。豚のスノーボールとナポレオンを指導者に自由で豊かな社会を夢見て働くが、やがて理想は裏切られ、新たな暴君に支配されていく―。『1984』のオーウェルが権力と腐敗を風刺した傑作寓話小説。随筆「私はなぜ書くのか」も収録する新訳決定版!
著者等紹介
オーウェル,ジョージ[オーウェル,ジョージ] [Orwell,George]
1903-1950。作家、ジャーナリスト。イギリス統治領インド生まれ。名門イートン校で学んだ後、ビルマの各地で警官として勤務、職を辞して帰国。ロンドンとパリで放浪生活を送りながら1933年に初の著書『パリ・ロンドン放浪記』を刊行。スペイン内戦時には民兵の一人として参戦、後年そのルポルタージュ『カタロニア讃歌』を発表。49年に刊行したディストピア小説『1984』は「反全体主義のバイブル」「20世紀最高の文学」として名高い。50年、ロンドンで死去
田内志文[タウチシモン]
1974年生まれ。元スヌーカー選手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
チョコ
48
どうしてこの本を図書館に予約していたのか覚えていないのだけど、ちょうど観ていたアメリカのドラマで『動物農場一章読むのよ!』とお母さんが子どもに言ってるシーンがあって、えー!ちょうど借りてきたとこよ!っと読み始め。人間社会の構図がこの中にある。賢い豚がどんどん権力を持っていく様子にホワイトカラー、ABCDまでしか覚えられない動物がずっと働き続けるブルーカラーの様相で、現代社会の縮図でもある。歴史にも置き換えられる。子どもがこれを読んで、その後歴史を学んでいくと、なるほどと合点がいくんだろう。2026/01/17
ホシ
22
老豚メイジャーの演説を機に〈荘園農場〉では動物たちが牧場主ジョーンズから自由を勝ち取るべく革命を成功させる。メイジャーの遺志を継ぎ豚のナポレオンとスノーボールは動物による動物のための農場運営を目指して新しい秩序を敷く。しかし、二匹は農場運営の指針を巡って対立してスノーボールが追い出されると、次第にナポレオンは独裁色を帯びる。▽ジョージ・オーウェルのもう一つの傑作。まさか当国で読めるとは!『1984』と異なりソヴィエト批判の色が強いですが、現代への警鐘を鳴らす作品としても読めます。名作なのが深く頷ける。2026/06/27
クマシカ
22
タイトルからなんとなく怖くて未読だったけど面白かった!この物事が変わっていくスピード感や人の記憶が曖昧になり確信が持てなくなる感じが恐ろしくそしてリアルだった。ボクサーの最期…多くの日本人を見ているようで悲しかった。なぜ独裁者は同じような行動様式を辿り、民衆は同じように抵抗できなくなるんだろう。いままさに権威主義的な政治や右傾化が世界中で流行になっていて寓話としてさらりとは読めなかった。惨めな生活をしているのに自分達の体制に誇りを持ち続ける…それだけが拠り所というのが現状と似ていてゾワっとする。2026/05/25
ネロ
20
B+/先に読んだ『1984』が忘れられない読書体験だったため、次に有名(?)なこちらに手を伸ばした。/作品は寓話でおとぎ話。人間との戦いに勝利し、自由と平等を得た動物たち。その中から、現実世界の独裁者を連想させる"豚"が台頭する。豚に利用され、騙され続け、やがて考えることを放棄していく動物たちの姿は、あまりにもやるせない。寓話でありながら、その構図は歴史と現実社会と重なり合い、まさにジョージ・オーウェルらしい世界観が凝縮された一冊だった。2025/12/17
アドソ
15
『1984年』から弾みを得て。『1984年』に比べると風刺もわかりやすく、まだ「笑える話」として楽しめた。人間世界醜さや愚かさを動物たちに投影しているのだが、その世界にはちゃんと人間も登場しているところがおもしろい。動物と人間の戦い、動物同士の戦いのなかで、情報が上書きされ、都合のいいように歴史が塗り替えられる様子からは、『1984年』の原型が見て取れる。2026/05/29




