出版社内容情報
リアルで力強く、驚くべき知性と社会性を持った動物たちの世界――今こそ「本当のシートン動物記」に出会う、大人のための新訳・決定版!
シートンの作品が好評を博したのは、動物たちの生態をありのままに生々しく描いたからだった。作品の根幹にあるテーマは人間と野生生物の共存であり、これは21世紀に生きるわれわれにとってもきわめて大きな関心事である。そして、シートンが描くのは「動物たちとのふれあい」などといったきれいごとではない。動物たちは、弱肉強食を基調とする自然界のきびしい摂理のなかに生き、恋の鞘当てもあれば不倫もあり、腹黒い策略もあれば失脚した者の煩悶もあり、新たな生命への讃歌もあれば老いへの恐怖もあり、とにかく人間よりも「人間くささ」に満ちている――。
【目次】
ワーブ 灰色グマの一代記 / 暴れ馬のコーリーベイ / オオカミ王ロボ / スプリングフィールドのキツネ / マガモの親子の陸の旅 / だく足の野生馬(マスタング) / アルノー ある伝書バトの物語 / サンドヒルの雄ジカ / 訳者あとがき /
内容説明
シートンは生涯にわたり50作余りの動物物語を書いた。それらは子供向けにやさしく書かれたものではなく、むしろ大人向けの骨のある文章である。野生動物は自然界のきびしい摂理のなかで、誇り高い生き方を見せるときもあれば、腹黒い策略、不倫、自殺、子殺しなどの生々しい姿をさらけ出すこともある―。「オオカミ王ロボ」「だく足の野生馬」「サンドヒルの雄ジカの足跡」など短編8作を収録。まったく新しいシートン動物記・決定版!
著者等紹介
シートン[シートン] [Seton,Ernest Thompson]
アーネスト・トンプソン・シートンは1860年イギリス生まれの博物学者・画家。5歳で家族とともにカナダへ移住、自然観察をつづけながら博物学に興味を抱く。美術学校で学ぶも、体を壊して兄の開拓農場を手伝うようになり、そこで動植物の観察日記をつけはじめる。以後カナダ、フランス、アメリカで絵と博物学の研究を行いながら、生涯ににわたって50作余りの動物物語を著す。ボーイスカウト運動の基礎をつくったことでも有名。1946年86歳で死去
越前敏弥[エチゼントシヤ]
1961年石川県金沢市生まれ。東京大学文学部国文科卒。学習塾自営、留学予備校講師などを経て、37歳で翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 和書
- 侠客 〈上巻〉 新潮文庫