出版社内容情報
少年は真実を知り、大人になる。「死の神屋敷」に隠された、悲しき少女の過去と謎とは。
イギリス・ウェールズで少年ジョージが暮らす「タラニス屋敷」。
「タラニス」とは「死の神」を意味するケルトの神だ。
夜遅く目覚めたジョージは家政婦のミツコに物語をねだる。
彼女が、秘密の話ですよと「ゲッシュ」(ケルトの魔法の取り決め)を交わしながら語ったのは、屋敷に伝わる、メリッサという少女の物語だった。
メリッサは、子どもを食べる死の神に生きたままかまどで燃やされたという。
そのかまどが今も屋敷の廃墟部分『死者の間』にある、近づいてはいけない――。
けれども、一緒に話を聞いた兄のアルフレッドは、
今度マムと戻ってくる赤ちゃんへの贈り物を探しに『死者の間』に行こうと言い出し……。
廃墟の秘密の扉を開けてしまったことで、夜な夜な現れるようになったメリッサの亡霊。
そこに隠された真実と、ツェルニーン家の秘密とは。
やがて法医昆虫学者として日本を訪れることになる、ジョージ・クリストファー・ツェルニーン。
彼の少年時代に秘められた悲しく凄絶な物語。
【目次】
プロローグ
第一章 メリッサの亡霊
第二章 死者の間と銀のスプーン
第三章 メリッサの凶行
第四章 死の神の城
第五章 森の王
第六章 ロンドンから来た記者
第七章 秘密の小箱
エピローグ
解説 朝宮運河
内容説明
イギリス・ウェールズの“タラニス屋敷”に暮らす少年・ジョージ。彼は家政婦のミツコから“死の神”に生きたまま燃やされた少女・メリッサの話を聞き、そのかまどが今も屋敷の廃墟部分にあると知る。兄と共に廃墟に忍び込んだジョージ。その後周囲で不気味な現象が起き始め―。メリッサの幽霊、そして呪われた屋敷に隠された悍ましい秘密とは。やがて猟奇犯罪捜査班と邂逅する法医昆虫学者、サー・ジョージの過去と呪縛の物語。
著者等紹介
内藤了[ナイトウリョウ]
2月20日生まれ。長野市出身。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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