出版社内容情報
「まだ?」と声が聞こえるたび、佐々木るみはそっと目を開いて、絶望に囚われる――。最強の拝み屋・物部斉清が死んだ。心霊案件を取り扱う事務所の所長である彼女は、不妊に悩む依頼人が連れてきたおぞましい怪異を止めきれず、物部を巻き込んでしまったのだ。頼る者がいない中、るみは自らの中に巣食う獰猛で最凶の敵に立ち向かうこと
になる。次々と開く扉の中で待ち受けるのは、はてなき悪夢と深淵。シリーズ最大の衝撃作!
内容説明
「まだ?」と声が聞こえるたび、佐々木るみはそっと目を開いて、絶望に囚われる―。最強の拝み屋・物部斉清が死んだ。心霊案件を取り扱う事務所の所長である彼女は、怪異に悩む依頼人が連れてきたおぞましいモノを止めきれず、物部を巻き込んでしまったのだ。頼る者がいない中、るみは自らの中に巣くう獰猛で最凶の敵に立ち向かうことになる。次々と開く扉の中で待ち受けるのは、はてなき悪夢と深淵。シリーズ最大の衝撃作!
著者等紹介
芦花公園[ロカコウエン]
東京都生まれ。2020年、カクヨムにて発表した中編「ほねがらみ―某所怪談レポート―」がTwitterで話題となり、書籍化決定。21年、同作を改題した『ほねがらみ』でデビュー。古今東西のホラー映画・ホラー小説を偏愛する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
68
物部さんのお葬式から始まる衝撃の幕開け。タイトルはこれしかない、まさに『無限の回廊』に呑み込まれる戦慄の悪夢。心霊案件を扱う佐々木るみの事務所に持ち込まれた怪現象、赤い馬と海難法師の呪い。情け容赦なく伝播していく怪異になす術のない人々、命には命を捧げるしかないのかー。そしてまた扉は開く。次々と開く扉の向こうで待ち受けるのは闇深き深淵、終わることなき悪夢の連鎖。“彼”の助けを得て彼女は最凶・最悪の敵に立ち向かうことができるのか?絶望の淵に沈む彼女の苦悩が我が事のように胸に重くのし掛かる壮絶な1冊。2025/02/27
眠る山猫屋
68
衝撃だった・・・。物部さんの死から始まる序盤からして大ショックなのだが・・・。物部斉清という稀代の祓い屋でさえ祓い切れぬ魔物。『ほねがらみ』既読の読者なら、彼が万能ではない事は知っているはずだが、凄絶なその死に様には「まさか」としか云いようがない。そして転調、失意の主人公・佐々木るみを励ますのは青山くんではなく、神のごとき美貌の男・片山敏彦。この辺りから「オヤ?」となってくる。タイトルの意味が解り始める時、るみの地獄廻りが始まっている・・・。下記のコメントはネタバレだから読む予定の方は注意してね!2025/02/22
さっちゃん
50
るみの事務所を訪れた依頼人が連れてきたのは、赤い馬と海難法師のおぞましい怪異。るみでは対処できず物部を巻き込んでしまい、物部は死んでしまうが…。/いきなり物部さんの葬儀シーンに一旦本を閉じて深呼吸。ショックを受けていたら今度はるみと片山が…。展開がいきなりすぎて大混乱。さらにガラリと話が変わると思ったら、またまたるみが…。ようやく無限の回廊の意味に気付いた。ラストはホッとしたけど、あれ?この世界って。でもこの世界で幸せならいいか。いや、そうすると続編読めなさそう?やっぱり戻って欲しいけど…。2025/04/04
mihya
38
いきなり物部斉清が死んだ!恐ろしい怪異。物部さんの思い。いや、芦花公園、何ちゅーことしてくれるんや!から始まる。 るみを主人公に次から次へ気分が重くなる展開。そういえば、これって佐々木事務所シリーズだったっけ。 色々と救われるラストはある種感動的でもあったが、これからに疑問が…。やっぱり、芦花公園、何ちゅーことしてくれるんや!の気分。2025/03/21
備忘録
21
予告されていた通りに、1章でいきなり物部斉清が死んでしまう 2章も既刊の流れを考えたらそうはならないだろという展開で違和感を覚えるが、それぞれホラー短編としてしっかり書かれている為こういうものなのかなと読み進めていく 衝撃の3章でさすがに無理があると思ったところで話の真相を知らされ、このタイトルの意味も含め理解に至る 衝撃作ではあったけど、何よりもハッピーエンドで良かった2025/02/26