出版社内容情報
倦怠感が続き引きこもり状態の同居人・隆顕が、突如、自宅の天井裏に「猿がいる」と言い始めた。
確かに、何だか妙な気配がする――。
曾祖母の遺産相続の話し合いに呼ばれていた祐美は、隆顕を心配しながらも、半ば逃げるように家を出た。
曾祖母が住んでいた<祢山村>は岡山県の山奥にある限界集落で、人口構成も村の成り立ちも特殊であり、地図にも記されていなかった。
不安を抱えたまま村を目指す祐美だったが、違和感を覚えるような出来事に次々と遭遇する。
ただの錯覚だ。そんなことは起こるはずがない。
だが、到着した村でも――。
怖さ、恐ろしさとは何か。その本質を抉りだす、圧巻の長編小説!
【目次】



