出版社内容情報
「猿がいる」と言い出した同居人。
かすかに感じる、妙な気配。
曾祖母の遺産相続。
胸に湧き上がる不安。
岡山県山中の限界集落。
よく判らない違和感――。
ただの錯覚だ。そんなことは起こるはずがない。だが――。
怖さ、恐ろしさの本質を抉りだす、瞠目の長編小説。
【目次】
内容説明
いけませんよ。外に出ては―怖いですから。恐怖の本質に迫る、瞠目の長編小説。
著者等紹介
京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年、北海道生まれ。小説家・意匠家。印刷博物館館長。日本推理作家協会監事。94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞長編部門、『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞、『遠野物語remix』「えほん遠野物語」シリーズなどで遠野文化賞、『遠巷説百物語』で第56回吉川英治文学賞、功績などに対し第8回桑沢賞、第62回埼玉文化賞、第29回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
189
京極 夏彦は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 怖いのか怖くないのか良く解らないまま、章立てもなく、一気に読まされました。正に、モンキー・マジックでした🐵🐒🐵 https://www.kadokawa.co.jp/topics/15349/2026/01/09
パトラッシュ
148
やむを得ぬ事情で無名の寒村へ向かった人びとが、奇妙な因襲に囚われた村人に対する設定はカフカ『城』を思わせる。日常から切断された世界に迷い込んだ恐怖を描くのは京極作品の常套だが、スマホも使えない岡山の山中とは否応なく『八つ墓村』に相似する。そこまでは作者も計算したのだろうが、加えて野猿の出没が登場人物の心を逆なでする場面は『遠野物語』の「山野山人の伝説を語りて平地人を戦慄させよ」という語りそのものだ。誰も予想しなかったラストに至っては、凄惨な歴史を紡いできた日本の田舎の原風景が逆に侵蝕し始めたかと慄かせる。2026/01/18
ごみごみ
56
とにかく不気味。ホラーでもないし特殊な因習もないしカルト教団でも洗脳でもない。殺人事件も起きないし心霊現象も超常現象も起きない。弁護士とパラリーガルが胡散臭いけど、話してる内容は理路整然としている。なのに妙に気味が悪いのだ。ラストも唐突。いったいどういうこと?夢か幻か。あの猿はいったい・・?分からないのがとにかく不気味で厭な話。2026/01/14
優希
54
最初と最後が繋がる感じにゾッとしました。ずっと居心地が悪く、得体の知れない恐怖がじわじわと続いていて、苦しかったです。決定的なことが何も起こらず、淡々と紡がれる物語自体が恐怖でした。この物語は「恐怖」が主体なのでしょうね。不安を掻き立てる空気が終始まとわりついているような感覚でした。最後の1文に鳥肌が立ちます。2026/01/05
ポチ
49
読み進めるうちにぞぞぞが纏わりつくが、それが怖いからなのか怖いと思って読んでいるからなのか、分からなくなった。理由が分からずただただ怖い事もあるのかも知れないが、それも含め最後の猿の不条理も京極堂に「憑き物落とし」をしてもらいたい。(京極堂は登場しないのだが…) 2026/01/05
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