出版社内容情報
小田原城主・北条氏康の子として生まれた北条氏邦。幼くして政略により親元を離れ遠く北武蔵の藤田家へ養子に出された氏邦は、北条家の血に翻弄されていく。さらに武田信玄の脅威が迫ろうとしていた……。
内容説明
小田原城主・北条氏康の四男として生まれた乙千代丸(のちの氏邦)は、幼くして北武蔵を治める藤田家へ養子に出された。それは、藤田家の姫・於福と婚姻を結び、領主を継ぐためであった。だが、城入りを果たした彼には、厳しい仕打ちが待ち構えていた。北条による乗っ取りが不服な姫や諸将は、幼き領主をなかなか認めようとしない。さらに、義父の用土康邦に不穏な動きが―。後北条氏の闘いを描く長篇歴史小説(全3巻)。
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964年生まれ。大学卒業後、オートバイレースに没頭。通信会社勤務、フリーライターを経て『時空の覇王 戦国放浪者信長 本能寺脱出行』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YONDA
10
北条氏邦が主人公なんて面白いに決まってる。秩父やら横瀬やら居住地が舞台だから尚更面白い。氏照とはわかり会えるが氏政はちょっとの氏邦。でも、支えなければいけないとはわかってるんだけど…。中巻へ。2025/03/23
yuki
1
北条氏邦というあまり知られていない存在を主人公としている。作者の意図があまり読めないが、北条家と氏邦の情けなさが強調されており、読んでいて気持ちが良いものではない。ただ、武田・上杉と比較して新興の戦国大名であり、周囲の反発が大きかったことから、関東王国を築くための障害が多く、それを氏邦の目線から良くわかるように描かれている。北条側に魅力的な人物が皆無であるが、次巻以降では、武田・上杉という戦国時代を代表する強者と戦いながら、領土を維持・拡大していった北条の凄さが読みたいと思った。2025/02/16