飽くなき地景

個数:
電子版価格
¥2,145
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

飽くなき地景

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年05月01日 18時55分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041150672
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

土地開発と不動産事業で成り上がった昭和の旧華族、烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、多数のビルを建て、東京の景観を変えていく家業に興味が持てず、祖父の誠一郎が所有する宝刀、一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」の美しさに幼いころから魅せられていた。家に伝わる宝を守り、文化に関わる仕事をしたいと志す治道だったが、祖父の死後、事業を推し進める父・道隆により、「無銘」が渋谷を根城にする愚連隊の手に渡ってしまう。治道は刀を取り戻すため、ある無謀な計画を実行に移すのだが……。やがて、オリンピック、高度経済成長と時代が進み、東京の景色が変貌するなか、その裏側で「無銘」にまつわる事件が巻き起こる。刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。

内容説明

不動産事業で財を成した旧華族の烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、東京に無数のビルを建設し、伝統ある景観を変えてしまう家業を嫌い、烏丸家に伝わる美しい名宝の数々を守っていきたいと志していた。だが、父・道隆の企みにより、家宝である粟田口久国の「無銘」が凶暴な愚連隊の手に渡ってしまう。刀を取り戻すため、治道はある無謀な計画を実行するのだが…。戦後復興と経済成長、オリンピック―時代が進み、東京の景色が変化し続ける裏側で「無銘」に関わる事件が巻き起こる。刀をめぐる一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。

著者等紹介

荻堂顕[オギドウアキラ]
1994年3月25日生まれ。東京都世田谷区成城出身。早稲田大学文化構想学部卒業後、様々な職業を経験する傍ら執筆活動を続ける。2020年、「私たちの擬傷」で第7回新潮ミステリー大賞を受賞。21年1月、新潮社から同作を改題した『擬傷の鳥はつかまらない』を刊行し、デビュー。24年、第三作の『不夜島』で第77回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

211
第172回直木賞候補作第三弾(3/5)、荻堂 顕、初読です。 本書は、日本刀に魅せられたスーパーゼネコン創業者一族企業大河ノワールの良作でした。まだ今回の直木賞受賞作を読んでいませんが、現時点既読3作の中では、BESTです。荻堂 顕の他の作品も読んでみたいと思います。 https://www.kadokawa.co.jp/topics/12469/2025/01/18

hiace9000

124
烏丸家の宝刀であり守り刀である「無銘」。人を殺める道具でありながらも秘刀に浮かび上がり、見るものを時に魅了し妖しく照り光る美しき地景と呼ばれる刃紋。戦後東京の止むることなく変貌を続ける景観こそ、一族の愛憎と秘密と情念と宿命と共に受け継がれてきた人の「業」という地景か―。硬質な文体が放つ質量が、作品が醸す呪縛や緊迫感で読み手を抑え込み圧し掛かってくる。終盤は魯迅の作品を思わせる深い寂寞に包まれるよう。荻堂さん初読みながら、戦後昭和史をこの角度で表出した特異な切り込む発想に、ガツン!と衝撃を受けるのである。2025/01/29

のぶ

100
重量級の作品ですね。読み始めは主人公の烏丸治道が、父が無法組長に一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」を渡したと知って、物騒な方法で奪い返そうとした物語だったが、活字の密度が細かく、読み通せるか不安になった。その後、治道も社会人となり、父親の会社に入社して時代に即した生き方をしていく様子が描かれると、今度はこの作品のテーマが見えなくなってきた。東京オリンピック(1964年)をめぐる主人公の活躍などは手に汗を握るような部分もあったが、全体を通し掴みどころが見つけ難く、読み通すのがやっとだった。2025/01/10

修一朗

88
読み始めてこれ堤康次郎とコクドがモデルになってるって思ったが兄弟の関係性も違うし史実ベースではない。史実の堤康次郎はもっと不動産狂いの暴君だった。戦後の東京を駆け抜けた堤清二を彷彿させる男の一代記。刀の保護は細川家から東京オリンピックのスポンサーは円谷幸吉から拝借して激しかった戦後の東京の変遷を描いている。右寄りの’されどわれらが日々’を想定したそうだけどもそんな感じじゃなくて堂場瞬一の「Killers」の雰囲気。ハードボイルド調のとても好きな文章だ。刀剣保護の歴史については初めて知った。面白かった。2025/04/18

遥かなる想い

86
旧華族烏丸家の「無銘」に関わる出来事を 綴り、戦後復興から オリンピックへと移ろう 東京の風景を描く。 祖父から 孫へと伝わる名刀を 軸に烏丸家の内部の確執、業を描いた大河小説でもあり、 時代背景の描写も骨太で 読後感は良い。 背後に流れる喪失感・寂寥感は著者の独特の 世界なのだろうか。ひどく儚い烏丸一族の 変遷の物語だった。2025/04/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22125767
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品