飽くなき地景

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飽くなき地景

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  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041150672
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

土地開発と不動産事業で成り上がった昭和の旧華族、烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、多数のビルを建て、東京の景観を変えていく家業に興味が持てず、祖父の誠一郎が所有する宝刀、一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」の美しさに幼いころから魅せられていた。家に伝わる宝を守り、文化に関わる仕事をしたいと志す治道だったが、祖父の死後、事業を推し進める父・道隆により、「無銘」が渋谷を根城にする愚連隊の手に渡ってしまう。治道は刀を取り戻すため、ある無謀な計画を実行に移すのだが……。やがて、オリンピック、高度経済成長と時代が進み、東京の景色が変貌するなか、その裏側で「無銘」にまつわる事件が巻き起こる。刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。

内容説明

不動産事業で財を成した旧華族の烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、東京に無数のビルを建設し、伝統ある景観を変えてしまう家業を嫌い、烏丸家に伝わる美しい名宝の数々を守っていきたいと志していた。だが、父・道隆の企みにより、家宝である粟田口久国の「無銘」が凶暴な愚連隊の手に渡ってしまう。刀を取り戻すため、治道はある無謀な計画を実行するのだが…。戦後復興と経済成長、オリンピック―時代が進み、東京の景色が変化し続ける裏側で「無銘」に関わる事件が巻き起こる。刀をめぐる一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。

著者等紹介

荻堂顕[オギドウアキラ]
1994年3月25日生まれ。東京都世田谷区成城出身。早稲田大学文化構想学部卒業後、様々な職業を経験する傍ら執筆活動を続ける。2020年、「私たちの擬傷」で第7回新潮ミステリー大賞を受賞。21年1月、新潮社から同作を改題した『擬傷の鳥はつかまらない』を刊行し、デビュー。24年、第三作の『不夜島』で第77回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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starbro

202
第172回直木賞候補作第三弾(3/5)、荻堂 顕、初読です。 本書は、日本刀に魅せられたスーパーゼネコン創業者一族企業大河ノワールの良作でした。まだ今回の直木賞受賞作を読んでいませんが、現時点既読3作の中では、BESTです。荻堂 顕の他の作品も読んでみたいと思います。 https://www.kadokawa.co.jp/topics/12469/2025/01/18

hiace9000

121
烏丸家の宝刀であり守り刀である「無銘」。人を殺める道具でありながらも秘刀に浮かび上がり、見るものを時に魅了し妖しく照り光る美しき地景と呼ばれる刃紋。戦後東京の止むることなく変貌を続ける景観こそ、一族の愛憎と秘密と情念と宿命と共に受け継がれてきた人の「業」という地景か―。硬質な文体が放つ質量が、作品が醸す呪縛や緊迫感で読み手を抑え込み圧し掛かってくる。終盤は魯迅の作品を思わせる深い寂寞に包まれるよう。荻堂さん初読みながら、戦後昭和史をこの角度で表出した特異な切り込む発想に、ガツン!と衝撃を受けるのである。2025/01/29

のぶ

91
重量級の作品ですね。読み始めは主人公の烏丸治道が、父が無法組長に一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」を渡したと知って、物騒な方法で奪い返そうとした物語だったが、活字の密度が細かく、読み通せるか不安になった。その後、治道も社会人となり、父親の会社に入社して時代に即した生き方をしていく様子が描かれると、今度はこの作品のテーマが見えなくなってきた。東京オリンピック(1964年)をめぐる主人公の活躍などは手に汗を握るような部分もあったが、全体を通し掴みどころが見つけ難く、読み通すのがやっとだった。2025/01/10

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

82
(2024-192)【図書館本-128】第172回直木三十五賞候補作。初読みの作家さん。終戦から平成まで、旧華族・烏丸家の嫡男である男の一代記。祖父への敬愛、ゼネコン社長である実の父とその庶子である兄との確執、祖父が愛蔵していた一族の守刀である無銘の日本刀を巡るエピソード。なかなか読ませる物語ではあるが、各時代のエピソードに統一感がなく、ノワールなのか、経済小説なのか、ミステリーなのか、もう一歩踏み込めない状態で終わってしまった感があるのが少し残念。★★★2024/12/26

いたろう

81
著者初読み。名門家であり、日本を代表するゼネコンを築き上げた一族の嫡男として生まれた、烏丸治道を主人公にした、1944年から2002年まで、戦中から戦後、平成半ばまでの年代記。烏丸家は、細川家、西武の堤家、ゼネコンの大林組など、複数の一族、企業をモデルにした架空の一族だが、実際の日本の近現代史を背景に、実在の人物名を交えて描かれているため、小説はリアルな臨場感があり、読み応えがある。2024年下半期の直木賞候補作。候補者中、唯一の初ノミネートなので、受賞は難しいと思われるが、今後も注目したい作家となった。2025/01/02

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