出版社内容情報
「自分が死んだら、すぐに遺体を解剖して欲しい――」そんな遺言を託して亡くなった父。その胃壁からは、謎の暗号が見つかった。医師である娘の千早は、父が28年前、連続殺人事件の犯人を追うために警察を辞めたことを知り、病理医の友人・紫織と暗号を読み解こうとする。そんな中、時を同じくして28年前の事件と似通った殺人事件が発生。絡み合う謎を2人の女性医師コンビが解き明かす、医療×警察ミステリの新地平!
内容説明
「自分が死んだら、すぐに遺体を解剖して欲しい―」そんな遺言を託して亡くなった父。その胃壁からは、謎の暗号が見つかった。医師である娘の千早は、父が28年前、連続殺人事件の犯人を追うために警察を辞めたことを知り、病理医の友人・紫織と暗号を読み解こうとする。そんな中、父が亡くなった日に28年前の事件と似通った殺人事件が発生。絡み合う謎を2人の女性医師コンビが解き明かす、医療×警察ミステリの新地平!
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978年、沖縄県生まれ。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、12年、『誰がための刃 レゾンデートル』(のちに『レゾンデートル』と改題し文庫化)で作家デビュー。15年、『仮面病棟』が啓文堂書店文庫大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
22
医師の千早が父の遺言に従い遺体を解剖した際に胃の内壁に見つけた謎の暗号。病理医の友人・紫織と協力して暗号を読み解こうとする医療ミステリ。父の死を契機に明らかになってゆくその過去と衝撃の暗号。連続殺人事件の犯人を追うため父が警察を辞めたことを知り、病理医の友人・紫織と暗号を読み解こうとする千早。そして再び発生する28年前と酷似した連続殺人事件。そこから父が隠していた過去と再び起きた事件を追う展開でしたけど、父の過去を探る中で明らかになってゆくその真実、そして迎えた結末がもたらした想いが印象に残る物語でした。2024/09/24
marsan
17
図書館本。知念実希人さんは初読み。以前から気になっていた作家。医療物と警察物が合体したサスペンスで、意外な人物が犯人で終わるまでの展開は、とても面白くてどんどんページをめくる手が進む。まるでテレビドラマを観ているような印象。なので、エンタメなのは仕方ないにしても、短絡的で粗い文章がちょっと気になる。また、もっと水城千早と父の関係を掘り下げてほしかった。例えば、子ども時代の出来事などで。読ませる作家というのが分かったので、これを機会にこれからもチャレンジしたい。25162025/04/09
けんけんだ
15
この作家もハズレなし! 癌で亡くなった元刑事である父親の胃壁に残された暗号を病理解剖で娘が発見、からの謎解き。息つく暇なくストーリーが展開し一気読み。真犯人も意表を突かれた!2024/09/28
NAOAMI
11
胃壁にメッセージを残し「自分が死んだら解剖して」それを見つけろという遺言を託した元刑事が28年前の事件への執念を死しても尚燃やし続ける。それを娘の千早、病理解剖を手掛けた紫織が28年前の未解決事件とリンクする父の無念を追う。別シリーズ馴染の刑事桜井が飄々と彼女らをフォローしつつ捜査本部と併行しての独自捜査は相変わらず。相方刑事が今後別シリーズにも登場するか見もの。結末的には1歳児+28年で十分先読みできうる流れだが、そこに至る病因の遺伝が決め手となるあたり著者ならでは。エピローグの「再会」場面が秀逸な幕。2024/10/08
くぅ
9
★4 父が亡くなった。『すぐに遺体を解剖してほしい』という遺言を弁護士に残していた。解剖結果、胃壁には暗号とムスメニイウナと言う文字が。私は愛されていなかったのか?知らなかった父の刑事としての過去と28年前に起こった連続幼児殺害事件。外科医の娘と同期の病理医、父と一緒に捜査していたという刑事とともに、謎を解き明かしていく。 衝撃的な始まりに、展開に目が話せなかった。 早い段階で、最後の結末を予想できたが、犯人は最後まで騙された感。知念実希人さんの作品は、初めて読んだが、他の作品も読んでみたいと思った。2024/12/12