出版社内容情報
「全員皆殺しっ」。物騒な言葉を吐きながら毎朝起床する前田早智子は48歳。中高生3児を抱え、日々の家事に追われる毎日だ。ある日、見かねた姉から三嶋大社へ行こうと誘われる。信仰心を持たない早智子も、日々の愚痴を神様に盛大に打ち明けてすっきり。その後に食べたうなぎのおいしいことといったら。反抗期の子ども達、夫の浮気、親の介護問題……休まらないアラフィフの日常を生き抜くコツ、ここに詰まってます。
内容説明
「全員皆殺しっ」。物騒な言葉を吐きながら毎朝起床する前田早智子は48歳。中高生3児を抱え、日々の家事に追われる毎日だ。ある日、見かねた姉から三嶋大社へ行こうと誘われる。信仰心を持たない早智子も、日々の愚痴を神様に盛大に打ち明けてすっきり。その後に食べたうなぎのおいしいことといったら。反抗期の子ども達、夫の浮気、親の介護問題…休まらないアラフィフの日常を生き抜くコツ、ここに詰まってます。
著者等紹介
椰月美智子[ヤヅキミチコ]
1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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のぶ
75
肩の凝らない楽しい本だった。反抗期の3人の子ども達、親の介護、夫の浮気…。48歳の早智子は日々の家事に追われる毎日。ある日、見かねた姉から参拝へ誘われ、日々の愚痴を神様に盛大に打ち明け、美味しいものを食べて…。と、こんな展開になっているのだが、傍から見ていて、早智子はそんなに悲劇的な状況にはなっていないと思う。神社仏閣へのお参りのせいだろうか、話に明るい未来が見えているし、十分に幸せな家族だと感じた。お参りに行く場所は寒川神社を除いて、訪れたことのある場所だったし、食べ物も美味しそうで、それも良かった。2025/03/27
sayuri
47
「三嶋大社とうなぎ」「寒川神社とお抹茶」「伊勢神宮と伊勢うどん」「北野天満宮と京漬物」「豊川稲荷とおいなりさん」5話収録の連作短編集。主人公は、反抗期真っ只の三人の子供たちの世話と家事に追われる日々を送る48歳の前田早智子。多忙な上に更年期も重なりイライラが止まらない主人公に同情しつつも、口の悪さと舌打ちの多さに辟易した。ご利益を求め姉と一緒に神社仏閣参りを始めた早智子。お参り&美味しいご飯でリフレッシュする時間を持てた事にホッとする。毒が散りばめられていたが終わり良ければ全て良し。私も豊川稲荷へ行こう♪2025/04/12
きょん
47
神社仏閣を巡り、その後その地の名物を食べて愚痴をこぼす早智子奈緒子姉妹。天満宮とは菅原道真をご祭神とした神社で、稲荷は五穀豊穣、金運上昇で一番身近な存在だとか。知らなかった。「神仏を信じると生きることが楽になり、神仏は間違えない」散歩がてらよく神社に参拝するがお願い事もあるし心が穏やかになるしで外せない場所だ。2025/04/07
akiᵕ̈
34
アラフィフで思春期の子を3人持ち、家族に振り回されて心身共にお疲れでイライラしっぱなし、加味逍遙散がお守りの早智子。書道が好きという理由で神社に勤めているが、神社好きの姉に誘われお参りに。三嶋大社、寒川神社、伊勢神宮、北野天満宮、豊川稲荷と馴染みがある所ばかりでその光景が目に浮かぶ。神社とセットで出てくるそこの名物も食べた事があるものばかり。おみくじをひく心得だったり、それぞれの神社&お寺さんの特徴だったりの豆知識も楽しめる。清々しい気を浴び心身スッキリは実感しているので、早智子の心もほぐれ良かった。2025/03/13
むつこ
33
4つ離れた姉と、思春期中の3人を育てている妹が各地の神社と近隣の小グルメ、小旅行をする連続短編集。子育ても一段落?すると姉妹・兄弟と再び仲良しになるってこういうことなのかなと微笑ましかった。お母さんの毒舌も原因がわかれば納得、あの時代の親たち世代の「あるある」だ。御朱印帳、私も作ってみようかな。2025/02/28
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