出版社内容情報
「梅枝」から「夢浮橋」まで。明石から戻った光源氏は、太上大臣に昇進し栄華を極める。しかし、最愛の紫の上が死を迎えたことにより、この世はまぼろし――とたちつくす。そして、源氏亡き後、二人の貴公子薫と匂宮に物語は引き継がれ――。田辺聖子が綴る、華麗な王朝絵巻。
内容説明
六条院の広大な屋敷に、付き合いのある女性たちを集めた光源氏。一人娘は東宮に入内が決まり、息子の夕霧も六年越しの恋を実らせる。しかし、栄華は続かず最愛の紫の上が死を迎え、源氏はこの世はまぼろし―と立ちつくす。そして物語は、薫と匂宮に引き継がれる。同じ女性を愛してしまった二人の恋の行方は―。恋愛小説でも政治小説でもある「源氏物語」を、いきいきと語りつくした田辺源氏。「梅枝」から「夢浮橋」までを収録。
目次
栄える一族「梅枝」「藤裏葉」
女三の宮「若菜」1
恋の唐猫「若菜」2
女楽の夕「若菜」3
柏木の恋「若菜」4
美しい尼宮「柏木」「横笛」「鈴虫」
すべてまぼろし「夕霧」「御法」「幻」
匂宮と薫の君「匂兵部卿」「紅梅」「竹河」「橋姫」
美しい姉妹「橋姫」「椎本」
恋のたくらみ「総角」
雪降りしきる宇治「総角」「早蕨」
匂宮のご婚儀「宿木」
忘れられぬ面影「宿木」「東屋」
いなか乙女・浮舟「東屋」
たちばなの小島「浮舟」
浮舟よ、いずこ「浮舟」「蜻蛉」
かげろうよりはかなく…「蜻蛉」
救われた浮舟「手習」
この世は夢の浮橋か「手習」「夢浮橋」
著者等紹介
田辺聖子[タナベセイコ]
1928年、大阪生まれ。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる…』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞、『道頓堀の雨に別れて以来なり』で98年に泉鏡花文学賞と99年に読売文学賞、2003年『姥ざかり花の旅笠』で蓮如賞を受賞。00年文化功労者に。08年には文化勲章を受章。19年、91歳で永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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