出版社内容情報
このお店の味が食べたくて、普通の日も特別な日も行きたくなる〈洋食屋オリオン〉。両親を失った少女と叔父の心をつなぐトマトソースオムライス。キャバクラでナンバーワンの女性が、素の自分に戻るためのカルボナーラ。高校時代、友人と夢を語りながら食べた煮込みハンバーグ。シェフのくるみが作る料理は、祖母から受け継いだ味を守りながら、今日も常連客たちを温かい幸せで満たす。人生のほろ苦さと喜びを丁寧に紡ぐ物語。
内容説明
このお店の味が食べたくて、普通の日も特別な日も行きたくなる“洋食屋オリオン”。両親を失った少女と叔父の心をつなぐトマトソースオムライス。キャバクラでナンバーワンの女性が、素の自分に戻るためのカルボナーラ。高校時代、友人と夢を語りながら食べた煮込みハンバーグ。シェフのくるみが作る料理は、祖母から受け継いだ味を守りながら、今日も常連客たちを温かい幸せで満たす。人生のほろ苦さと喜びを丁寧に紡ぐ物語。
著者等紹介
沖田円[オキタエン]
愛知県安城市出身。2012年『一瞬の永遠をキミと』で作家デビュー。18年『千年桜の奇跡を、きみに 神様の棲む咲久良町』(「咲久良町シンフォニー」を改題)で、ピュアフル小説大賞金賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
107
なんて美味しそうな表紙、角川ごちそう文庫、買わずにはいられませんね〜。美味しくて心があったかくなる連作短編集。あづきさんにはビックリさせられたけど、ハッピーエンドで良かった😆登場人物が程よいあんばいで関わりあってるのも素敵でした。2024/04/27
ツン
86
どれも良かったけど、3話目が一番好き。あずきさんと来美さんの猫だから、名前はごまとかおはぎでも良かったんじゃないかな(笑)あずきさんのことはミスリード誘ってるよね(笑)完全に騙されました。続きが読みたいです。2024/02/24
ぶんこ
59
あずきさんが、娘たちを寂しがらせないようにと開店した洋食屋オリオン。『寂しくならないためのお店』というのがいいですね。潤が6歳の時に両親がもらい事故で急死した後、20歳の叔父さんが育ててくれたこと。真湖さんが元キャバクラの伝説のナンバーワンだった!高校の美術部で知り合い、専業主婦となった由紀と、パリで画家として成功した弥夜子。親に面倒みてもらえなかった小学生の美和と、新。様々な事情を抱える人々が、オリオンで美味しい料理を食べて癒される。看板猫のネロもいい仕事をしていました。2024/11/11
ぼっちゃん
56
祖母から受け継いだ丘の上にある洋食屋オリオンに来るお客さんたちの思い出の料理との5編の物語。20歳の若さで姪っ子の自分を引き取り育ててくれた叔父さんとの物語『世界で一番のトマトソースオムライス』、家に居場所がない植物好きの少年と小説好きの少女の約束の物語『きみとベビーリーフのシーザーサラダ』が良かったです。2024/08/03
Karl Heintz Schneider
54
おいしそうな料理で客の悩みを癒す。よくあるそんな小説かと思っていたら全然違いました。くシェフのくるみ、パティシエの真湖、ホールの蒼。それぞれキャラが立っています。5話ある中のどこかで、それぞれがこの店に来るようになった経緯がさりげなくはさみこまれています。そして最終話は黒猫のネロが猫目線でこの店のことを語ります。この店ができた経緯、店名の由来、くるみがシェフになった理由。それらが一番最後に明らかになります。そしてネロがこの店で飼われるようになった理由。これはもう、猫好きの方なら涙なしには読めないでしょう。2024/05/13