出版社内容情報
民俗学者・蓮丈那智と助手の内藤三國は差出人不明のメールを受け取った。「鬼無里がなくなる……」と。2人は、かつて訪れた小村に思いを馳せる。5年前、鬼の面をつけ、家々を練り歩く神事の最中に起きた殺人事件。メールに誘われるようにふたたび向かった村では、ある女性が待ち受けていた(「鬼無里」)。美しい海に面する、宮崎県の小さな村。古来の儀礼にのっとった荘厳な祭祀の最中、隔離された小舟で起きた殺人事件の驚くべき真相とは(「補堕落」)。テレビ出演したばかりの那智の研究室に届いた1通の手紙。どうやらテレビを見て連絡をしてきたらしい。それは、在野の民俗学研究者からの「天鬼年代記」についての調査依頼だった――北森鴻氏がテレビドラマ第2弾用に書き下ろし、お蔵入りとなっていたプロットを基に書かれた表題作など6篇。
内容説明
旧盆に山の神・鬼哭様の面をつけた若者たちが、奇妙な念仏を唱えながら練り歩く“鬼哭念仏”の最中に起きた5年前の惨殺事件の真相に蓮丈那智が挑む「鬼無里」など全6篇。内藤三國が率いたフィールドワークでの恐ろしき推理。ひんな神伝承と殺人事件の忌まわしい関係。昭和初期、絵師の恋の謎を解いた人物とは―。民俗学とミステリへの敬意と愛に心震えるシリーズ最終巻。北森鴻の書いたドラマ用「天鬼越」のプロット初収録。
著者等紹介
北森鴻[キタモリコウ]
1961年山口県生まれ。95年に『狂乱廿四孝』で第6回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。99年短編連作『花の下にて春死なむ』で第52回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞。2010年1月逝去
浅野里沙子[アサノリサコ]
東京都生まれ。2009年、書き下ろし時代小説『六道捌きの龍 闇の仕置人 無頼控』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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