出版社内容情報
波乱の京から、帰途についた吉良三郎義央は、箱根の関所で思わぬ敵の歓迎を受けた。何者かが三郎を捕らえようとしたのだ。三郎は難なく刺客を撃退し、江戸への道を急ぐ。一方、米沢藩上杉綱勝の妹・三姫に、縁談が持ち込まれた。三代将軍家光の異母弟の保科肥後守が仲立ちした相手は、高家の吉良三郎だという。三郎と三姫の知らぬ間に進められた縁談は、本人たちの思惑をよそに、驚愕の展開を見
せ始める。書き下ろし時代小説。
内容説明
波瀾の京から、帰途についた吉良三郎義央は、箱根の関所で思わぬ敵の歓迎を受けた。何者かが三郎を捕まえようとしたのだ。三郎は難なく刺客を撃退し、江戸への道を急ぐ。一方、米沢藩上杉綱勝の妹・三姫に、縁談が持ち込まれた。三代将軍家光の異母弟の保科肥後守が仲立ちした相手は、高家の吉良三郎だという。三郎と三姫の知らぬ間に進められた縁談は、本人たちの思惑をよそに、驚愕の展開を見せ始める。書き下ろし時代小説。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。歯科医師。97年に第20回小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。2010年『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞受賞。14年「奥右筆秘帳」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。22年「百万石の留守居役」シリーズで第7回吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
52
若き日の吉良上野介の活躍の物語です。高家旗本四千二百石の名門、吉良義冬(よしふゆ)の嫡男である吉良三郎とは、赤穂浅野家四十七士に討たれた吉良上野介の幼名です。吉良家は、江戸城中での礼儀作法を教えるのに、持ってくる金の高によって教え方を変える。気に入らないと、城中で辱めを……。2024/09/09
RASCAL
14
忠臣蔵のイメージとはほど遠い、颯爽とした若き日の吉良上野介のお話もはや第7巻。今回は上野介の嫁とりの話。太平の徳川の世に必要となった、京都の天皇・公家との関係や、外様大名に秩序を持たせるための仕来りとか礼儀作法。効率を無視した官僚制の進展と、それを担う立場になる高家の傲慢、周囲の反発、火種も見え隠れしたまま、話はなかなかに進まない。討ち入りまでに何巻を要するのだろうか。2024/04/29
わたしは元気
4
面白いと、思うと終わってしまう。 次を待つのが、辛いです。 三姫は、家同士の結婚のなかに楽しみを見つけてられたのかしら?2023/09/06
たけひろ
1
☆☆☆.52024/11/11
wang
0
ちょっと筋が乱立してる感。吉良上野介と近衛基煕が軸になって皇統を乱そうとする勢力と戦う話。吉良家の弱みを握り高家から礼儀監察権を奪おうとする目付。吉良家を逆恨みする毛利家の暴君。ここに上野介と上杉家との婚姻が加わるが、相手の姫様がクセが強そうで一筋縄では行かなそう。どの話もちょっとずつしか進まない。特に目付との争がうやむやになっているようで、もどかしい。2023/10/19