出版社内容情報
異形のホラー作家・一藍が10億という巨額の費用をかけ、造りあげた廃墟庭園。そこでは行方不明者が続出し、遺体で発見される者も出た後、ついに作家自身まで謎の失踪を遂げた。そんな血腥い曰く付きの場所、“魔庭”をロケハンするために訪れた映画関係者たち。彼らに、想像を絶する恐怖と怪異が襲いかかる――! あらゆる場所に仕掛けとたくらみが張り巡らされた驚くべき庭園。そして、一行に執拗につきまとい、殺戮を平然と行なう黒怪人の正体とは? 絶叫必至、疾走感にあふれる驚愕のホラー・ミステリ。オマージュにした映画を紹介する、著者書き下ろしの「好事家のためのノート」も収録。
内容説明
視界を遮る巨大迷路、異形の彫像、そびえたつ塔。猟奇的な作風で知られる作家が10億円を投じて造り、惨殺死体が発見された曰く付きの廃墟庭園だ。新作のロケハンにやって来た映画関係者たちは、突如想像を絶する恐怖に遭遇する。神出鬼没で、嘲笑うように惨殺を繰り返す黒怪人、あちこちに巧妙に張り巡らされた罠―。誰が何のために?疾走する絶叫ホラー・ミステリ。映画への偏愛に満ちた「好事家のためのノート」も収録。
著者等紹介
三津田信三[ミツダシンゾウ]
奈良県出身。編集者をへて、2001年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。10年『水魑の如き沈むもの』で第10回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
101
三津田さんの今まで読んだ本とはかなり異なる範疇の本だと思いました。このような作品を書かれはじめたのかと思いましたが10年以上も前に発表されたものでした。ある作家が残したかなり奇妙な庭園がある屋敷が舞台となっています。そこでの映画を撮ろうとやってきた俳優などが相次いで殺されていきます。スプラッターホラーというのでしょう。私もかなり観てきたこの分野の映画についての「好事家のためのノート」が楽しめました。2024/04/01
mihya
42
ヒグチユウコさんに惹かれて…。 スラッシャー映画愛が満載のようだが、正直、想像が追いつかない。まあ予想通りのとこもあり、予想外のとこもあり…。 ってか、これ10億で足りるか?2025/05/08
キナコ
28
タイトルどおり、スリラー作品。廃墟での映画撮影のため、訪れた廃園で次々と消えていく人々。じっとりとしたホラー作品。ホラー映画のオマージュも多く、知ってる作品があると嬉しい。ホラー好きによるホラー作品。好き嫌いは分かれるかな。2024/06/29
備忘録
23
ホラー作品を撮影に行ったメンバーが巻き込まれるかなりスプラッターな連続殺人 最後までどうなることかと楽しみながら読めた 終盤は得意のメタ表現も飛び出す 動機などはあまりピンとこないが作り込まれた世界観など最初から最後まで1冊で1つの作品としてできあがっていた2025/03/05
なお
19
頭のおかしい一藍というホラー作家が作った廃庭園でロケを行うロケ班一同。1人ずつ黒ずくめの怪人の犠牲になっていく。 かなりグロめの内容。怖くはなく、B級ホラー映画をみている時のような面白さがあった。 まあこういう作品もありかな。 いつもの三津田作品とはテイストが違った。2024/07/29