出版社内容情報
下町情緒あふれる谷根千にある、鰯専門の居酒屋。看板娘(?)のつみれの元に謎めいた相談が持ち込まれる。困り果てて頼った開運グッズ店の店主・竹田津は、お好み焼きを食べたり猫を構ったり、寄り道ばかりしながらも、鮮やかに謎を解き明かす!?
内容説明
東京・谷中にある鰯専門の居酒屋。人気エリアから外れた場末感漂う店だが、(自称)看板娘・岩篠つみれの下にはなぜか事件が集まってくる。ある日客が忘れた名刺入れを届けに行くと、自宅の浴槽から両脚を突き出している男性の姿が…。これってかの有名な…ではなく、溺死体!?兄が大親友だという正体不明の男・竹田津の洞察力を借り、看板娘が事件に挑む!下町風情漂う街を歩いて手掛かりを探す、新ミステリシリーズ全4篇!
著者等紹介
東川篤哉[ヒガシガワトクヤ]
1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞に輝き、大ヒットシリーズとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
189
谷中なのか根津なのか千駄木なのかどうでもよくなったあたりの寂しい路地にひっそりある下町の居酒屋「鰯の吾郎」に住む女子大生と、怪しげな開運グッズを売る「怪運堂」店主がコンビとなって事件を解決する4編。テンポ良好なユーモアミステリであり、謎解きの名作へのオマージュも感じます。谷根千を散歩するようなのんびり感が良いです。2025/08/17
りゅう☆
70
開運グッズ販売店『怪運堂』店主竹田津と鰯専門居酒屋『鰯の吾郎』を営むなめ郎を兄に持つ女子大生岩篠つみれが怪事件に迫る。気になる先輩の足を踏んで邪険にされたが、実は足を踏んでない?石材店の泥棒と関係あるのか?/老婦人の留守時に様々な物が中途半端に逆さまや向きが変わってた。一体誰が何のために?/忘れ物を届けに行ったら風呂場でスケキヨのような状態で死んだ男がいた。怪しいのは三角関係の人物?/具体的な窃盗被害はなかったが、2階から飛び降りて消えた犯人を見たという人物が現れて…。/竹田津の洞察力推理力はスゴいけど→2025/01/20
ぶんぶん
29
【図書館】何気なく、手に取った本。 ユーモア・ミステリーの第一人者「東川篤哉」氏の新作でした。 相変わらずユーモアのセンスが光り、ドタバタと紙一重。 しかも、ミステリーの胆は、バッチリ押さえていて、読んでいて楽しい。 鰯専門店のつみれと開運グッズ店の武田津とのコンビの谷中散歩が事件の真相を捉える。 微笑ましい二人の関係が楽しい、時々顔を表わすつみれの兄さん・なめ郎が良いアクセントになっている。 東川さん、ミステリーとユーモア、存扮に楽しませて戴きました。2023/11/30
bayashi
28
平塚・溝ノ口・西荻窪などなど地域に根差す東川作品群、今回は谷根千エリアで本格ミステリ短編4編。最小構成かつ端正なミステリに隙あらばギャグ、ボケツッコミをまぶすいつものやり方、、そこはいつもより薄味かも。その分おすすめしやすいかもしれない。買うつもりか?が笑えた。前述の他作品と比べて今回は観光地らしく、タイトル通りのぶらり旅で軽く雰囲気が伝わるのもよい。2023/06/28
アドソ
26
谷根千という独特の雰囲気をもつ町並みとあいまって、ほのぼのと安心して読めるミステリ。でもそれでいて、コアなミステリマニアにもうれしい(たぶん。あまりミステリを読まないのでわかりませんけど)仕掛けがたくさん仕込んである(のだと思う)。この作家さんの他の作品でもそうだけど、登場人物や店などの固有名詞のつけ方のセンスが抜群。いわしのなめろう・つみれ、なんてどうやったら思いつくんだろう。2024/08/06