出版社内容情報
太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは父の再婚相手になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で小さな村に疎開することに。家のそばにある暗く大きな森がトンネルのようで怖くてたまらなかった。同級生たちはあの森に脱走兵が逃げ込み自殺したのだ、と噂をしていた。ある夜、森の奥からハーモニカの細い音色が流れてくる。数日後、沼で失くしたイコの下駄が森の出口に置かれていた。「あり・が・とう」イコはちいさく呟いた。戦争は激化し、東京大空襲で半死半生の父が見つかる。不安に押しつぶされそうになったイコは森に入る。「兵隊さーん」そこでイコが目にしたものは……。「「魔女の宅急便」の著者が描く少女の戦争。(解説:小川 洋子)
内容説明
イコは東京の下町で生まれた。5歳で母が亡くなると間もなく父は再婚する。病気で兵役から外れ徴用となった父は、戦況悪化に伴いイコと継母、赤ん坊の弟を田舎の小さな村に疎開させる。学校では東京の言葉遣いをからかわれ、家では継母と気持ちを通じ合えない。孤独なイコの慰めになったのは、暗く大きな森で出会った“兵隊さん”の影だった。世界的児童文学作家の自叙伝的物語。10歳の少女の目で描かれた戦争がここにある!
著者等紹介
角野栄子[カドノエイコ]
東京・深川生まれ。大学卒業後、紀伊國屋書店勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。1970年作家デビュー。代表作『魔女の宅急便』は89年スタジオジブリアニメ作品として映画化、その後舞台化、実写映画化された。野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年本作で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年3月に「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人3人目として受賞。23年11月、魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)が開館(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひでお
Hiroki
honeyeggtart
ごま麦茶
takao
-
- 電子書籍
- サムライ・シェリフ ハヤカワ文庫JA
-
- 電子書籍
- CHANTO 2017年 07月号 C…