出版社内容情報
有名俳優が覚醒剤所持で逮捕された。本人は警察にはめられたと容疑を否認、師団坂法律事務所に弁護を依頼してくる。彼を担当することになった佐伯芽依は、体当たりの調査で証拠を積み重ね、見事無罪を勝ち取るが、当事者の警察官が自殺したことで、事件は思わぬ展開を見せる――。何が正義か、真実はどこにあるのか。元外科医の切れ者弁護士・鷹野和也を中心に個性豊かなメンバーが躍動する、最強リーガル・ミステリ第3弾!
内容説明
有名俳優が覚醒剤所持で逮捕された。本人は警察にはめられたと容疑を否認、師団坂法律事務所に弁護を依頼してくる。彼を担当することになった佐伯芽依は、体当たりの調査で証拠を積み重ね、見事無罪を勝ち取るが、当事者の警察官が自殺したことで、事件は思わぬ展開を見せる―。何が正義か、真実はどこにあるのか。元外科医の切れ者弁護士・鷹野和也を中心に個性豊かなメンバーが躍動する、最強リーガル・ミステリ第3弾!
著者等紹介
大門剛明[ダイモンタケアキ]
1974年三重県生まれ。龍谷大学文学部卒。第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞した『雪冤』で2009年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
150
シリーズ第3弾!師団坂法律事務所ルーム1の面々の取り組む事件5話。それぞれの弁護と鷹野の抱える屈託が切ない。圧巻は5話目『女神の右手』えぇー、こう来たか!のラストはドキドキした。「治療出来ない犯罪者」更生って何だろう‥久美子さんって凄かったのねを再確認させられた私だった。「俺はもう揺らぎはしない」と言う鷹野を楽しみにしたい。2023/03/28
イアン
121
★★★★★★☆☆☆☆正義の天秤シリーズ第3弾。18年前の強盗殺人で死刑が確定した男から師団坂法律事務所へ再審請求依頼が届く。当時の裁判記録を読み解くうちに、有罪を決定付けた外国人女性の証言に重大な錯誤があることが判明し…(「バベルの塔」)。前作同様、個性的なルーム1のメンバーの視点で綴られる5編の連作短編集。いずれも解決したように見えて、そこから浮かび上がる意外な真実が正義の胡乱さを示している。単純に白か黒かで切り分けられない問題だからこそ、常に揺れ動く。それはさながら絶妙なバランスを保った天秤のようだ。2023/08/03
タイ子
87
シリーズ第3弾。師団坂法律事務所、鷹野を筆頭に今回も弁護士仲間たちがそれぞれの弁護に力を注いでいく。だが、そう簡単に無罪を勝ち取ることができないのが大門作品の面白い所。やはり鷹野の鋭い直観力と人間観察力はスゴイ。幾つかの事件、弁護の間に描かれるのが鷹野の恋人・久美子が殺され、犯人の弁護を鷹野がした事件のその後と現在の様子。鷹野の心情が痛いくらい伝わる描写の中で、仲間たちの慣れあいに笑いも出る緩急がいい。どんでん返しあり、意外な真実あり、最終章にそうきたか!と思わせるドラマが用意されているところも面白い。2023/02/28
yomineko
75
正義の天秤シリーズ第3弾。最後の方、凄かった!!!さすが大門さん。いつも驚かせて下さいます😊弁護士という職業の難しさを痛感します。検事の一ノ瀬さんにちょっと憧れます😊七条も今回は割といい事していますね(笑)2023/12/19
雪
69
シリーズ第3弾。久しぶりの正統派リーガル・ミステリーで楽しめた。師団坂法律事務所ルーム1の弁護士たち一人一人に焦点を当てた連作短編だが、どれもスパッと解決する話ではなく、結末が分かってからも何とも複雑な読後感が残る話ばかり。一方、シリーズ初めから続く鷹野弁護士の過去に纏わる件にも大きく関わってくる。第4弾が待ち遠しい。2023/04/30