角川文庫<br> 荒城に白百合ありて

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角川文庫
荒城に白百合ありて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041130063
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

森名幸子から見て、母の鏡子は完璧な会津婦人だった。江戸で生まれ育った母は教養高く、武芸にも秀でており、幸子の誇りで憧れだった。
薩長軍が城下に迫り、白装束を差し出して幸子に自害を迫った時も、母の仮面が崩れる事はなかった。
しかし、自害の直前に老僕が差し出した一通の手紙が、母の、そして幸子の運命を大きく変えた。
手紙から視線を外し、再び幸子を見た母は、いつもの母とは違うものに変わってしまっていた。その視線を見て、幸子は悟った。
――母は、この美しい人は、いまこの瞬間、はじめて私を「見た」のだ、と。

薩摩藩士の青年・岡元伊織は昌平坂学問所で学ぶ俊才であったが、攘夷に沸く学友のように新たな世への期待を抱ききれずにいた。
そんな中、伊織は安政の大地震の際に燃え盛る江戸の町でひとりさ迷い歩く、美しい少女と出会う。あやかしのような彼女は聞いた。
「このくには、終わるの?」と。伊織は悟った。「彼女は自分と同じこの世に馴染めぬいきものである」と。
それが、伊織の運命を揺るがす青垣鏡子という女との出会いであった。魂から惹かれあう二人だが、幕末という「世界の終わり」は着実に近づいていて――。

この世界で、ともに生きられない。だから、あなたとここで死にたい。
稀代のストーリーテラーが放つ、幕末悲劇、いま開幕。

内容説明

森名幸子にとって江戸で生まれ育ち、教養高く武芸にも秀でた母・鏡子は誇りであった。薩長軍が城下に迫り、娘に自害を迫った時も、母は完璧な会津婦人だった。しかし自害の直前に届いた一通の文が、母の、そして幸子の運命を大きく変える。文の差出人は岡元伊織。薩摩藩士の青年であり、この世界でただひとり、鏡子の「空虚」を理解できる男だった。大地震の夜、燃え盛る江戸で出会った2人は、戦禍の会津で再び巡り逢う。

著者等紹介

須賀しのぶ[スガシノブ]
上智大学文学部史学科卒業。1994年「惑星童話」でコバルト・ノベル大賞読者大賞受賞。以後コバルト文庫を中心に活躍。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で高校生直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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優希

50
切なくなってしまいました。心が空虚な鏡子と、ただひとりその想いを理解できる伊織の出会いにじんわりきてしまいました。会津と薩摩。『ロミオとジュリエット』を連想しますね。ラスト1行まで引きつけられます。面白かったです。2023/03/17

まーみーよー

22
いまいち最後まで入り込めなかった。須賀さんの他の作品が良く期待しすぎたのもあるが。表紙が好みではなかったり、細かいところで乗り切れなかった。幕末の会津藩の鏡子と、薩摩藩の伊織となるとそれだけで悲恋物語過ぎるところ、二人がともに空虚な理由がぼんやりとしていて共感まで至らず。ところどころでファンタジーなのか歴史小説なのか良くわからなくなるところがあった。2024/05/15

tomo

13
☆☆☆☆ 4.4 薩摩や会津の方言に苦労しながら、全然知らなかった新撰組の創始者、清河八郎の素性が垣間見えたし、長州と会津の軋轢についても少しは分かった。(幕末についての知識不足を痛感。) 若い頃は感じなかったと思いますが、見事に死ぬために今を生きるという気持ちがわかる気がする。少ーしだけ。2023/08/07

ツバサ

12
性別、年齢、立場、違う部分はあるが、魂は同じ男女が時代に振り回されて生きながらに苦しんでいるが、最後に下した決断は必然だったのかなと。2022/11/25

わいほす(noririn_papa)

9
この著者は期待を裏切らない。幕末を舞台に会津の女性と薩摩の男性の恋を描いた小説。歴史を知っていればロミオとジュリエットにならざるを得ないことは一目瞭然だが、両者に似たもの同士の虚無感を持たせたところが凄い。時代に流され攘夷も佐幕も酔うように命を投げ出す中で、そこに素直に身を投じることができず、しかし逃れることもできない悲しみ。その視点ゆえに人間の集団心理が作り出す歴史の愚かさが鮮やかに描かれる。中野竹子や清河八郎など実在の人物の存在感もいいし、会津の愚直さゆえの覚悟とその哀しみもまた心に残る。2023/01/22

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