怪談

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怪談

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  • サイズ 46判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041126066
  • NDC分類 933
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「聞いていただこう、ホーイチ・ジ・イヤーレスの物語を──」円城塔
作家・円城塔が、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」を直訳!

ダン・ノ・ウラの戦いの物語を──最も悲哀の深いくだりであるから(「ミミ・ナシ・ホーイチの物語」)
オ・ジョチューは振り返り、そうして袖を下ろすと手で顔を撫でてみせ──(「ムジナ」)
スライド式のスクリーンを開け、そうして彼は見たのだったが、ランタンの光に照らし出された五人の寝姿には──首がなかった!(「ロクロ・クビ」)

日本という未知の国の物語を、英語読者に向けて語るハーンの流儀を再現すると、日本の言葉はただのアルファベットの連なりで得体のしれない音となり、読み手の前に呪文のように放り出され、全てが説明されるわけでもない。当然これは、英語読者にとって「読みやすい物語」ではなく「驚異の書」として受け止められたことだろう。(「訳者あとがき」)

1904年に英・米国で発表された「KWAIDAN」には、遥かかなたの異国「JAPAN」の物語が描かれた。
当時、本書を手にした読者は何を感じたのだろうか。
円城塔が白日の下に晒す、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」の真の姿!

内容説明

一九〇四年に英・米国で発表された『KWAIDAN』には、遥かなたの異国、JAPANの物語が描かれていた。小泉八雲が世界に紹介した驚異の書―。その真の姿が、円城塔の「直訳」で明らかに。

著者等紹介

ハーン,ラフカディオ[ハーン,ラフカディオ] [Hearn,Lafcadio]
1850年、ギリシアのイオニア諸島にあるレフカダ島で、アイルランド人の父とギリシア人の母との間に生まれる。幼くして父母と別れ、19歳でアメリカに渡る。90年に通信記者として来日。同年、小泉節子と結婚。96年に帰化し、小泉八雲と改名。1904年没

円城塔[エンジョウトウ]
1972年北海道生まれ。2007年「オブ・ザ・ベースボール」で文學界新人賞、12年「道化師の蝶」で芥川賞、『屍者の帝国』(伊藤計劃との共著)で日本SF大賞特別賞と翌13年に星雲賞日本長編部門、17年短篇「文字渦」で川端康成文学賞、18年『文字渦』で日本SF大賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

137
ダン・ノ・ウラ、オ・ユキ、イェド、ホーライ  極東の神秘な島感が出てる。 さすが円城塔。 直訳調が、明治の外国人ハーンぽい。アリの社会をスペンサー文明論的に書いてる文、八雲ってこんな人だったんだ、と新鮮2024/11/17

ヒデキ

44
日本人が、知ってる「怪談」しか知らなかったが この本では、①日本に伝わるミステリアスな民話⇒②海外向けに書いた小泉八雲の話⇒③円城さんに翻訳された直訳?本 とのプロセスを経たモノですね。 この本に似てるタネ本が、昔、絶対あっただろうなと思ってしまいました。その翻訳、どなたがやったのかな?と考えてしまいました 面白かった2024/03/29

おーすが

17
ジキニンキ、JIKININKI、食人鬼…表記が変わればイメージが変わる。どこか遠い異国ニッポンを感じさせてくれる新訳。しかし、ホーイチ・ジ・イヤーレスとか言われるとプロレスラーみたいだ。強そう。好きなリキバカの話もだいぶイメージが違った。昆虫関連のエッセイは初読み。蟻の話はSFに近い。異邦人であるがゆえのメタ思考なのか。利他的行動が利己的行動に変異してゆく道程は戦前日本の時代的なものもあわせて考えるとぞっとしない。2022/11/02

ようへい

13
キャラは知っているけれど話はよく知らないランキングの上位を独占する歴々。圧倒的なエース級は何といっても耳なし芳一、雪女、ろくろ首、のっぺらぼうでしょう。へー、そんな話だったんだ、と、あっ、なんか聞いたことある、のちょうど中間あたりで何とも微妙な手応え。しかし、そんな事はどうでもよいのです。本書の読みどころは圧倒的な異国情緒感だ。日本の怪談なのに。今はもうないかつての日本が持っていた情緒感にただただ浸れます。当時の西洋人が感じたであろう日本の異国感を味わってほしいと思い、それを伝える訳者のセンスに脱帽です。2023/01/25

あられ

12
知っているつもりの「怪談」だったが、この翻訳は変わった感じ、直訳調で、外国人がハーンの著作を読む気持ちになるように訳されたとのこと。固有名詞はカタカナ、着物はローブ、日本酒はワイン。ジキニンキはJIKININKIで食人鬼。耳なし芳一はミミ・ナシ・ホーイチの物語で、ホーイチ・ジ・イヤーレスという意味が最後にわかるようになっているとか。ハーンが英語で著した本を読んでいる気分が味わえた。2022/11/17

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