海は地下室に眠る

個数:
電子版価格
¥1,980
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

海は地下室に眠る

  • ウェブストアに5冊在庫がございます。(2025年05月04日 05時58分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041125267
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

稲毛海岸近くの古い洋館・伝兵衛邸の地下から、正体不明の絵画が発見された。ドレスを翻し踊る女を描いたその絵は、過去にこの地域で流行っていた“赤いドレスの女”の怪談を思い出させるという。
学芸員のひかりは、絵について調べようとしていたところに映像作家の黒砂からある資料を預かる。千葉一の花街として栄えた蓮池にまつわるインタビューを集めたその資料では、ひかりの祖母が”流転の王妃”として知られる嵯峨浩との戦前戦中期の交流について語っていた。
地下室の絵画と祖母の過去、そして“赤いドレスの女”の怪談。欠片をひとつずつ紐解くと、運命に翻弄された女たちの秘められた過去が明らかになる――。

内容説明

ドレスを翻し踊る妖しい女―稲毛の洋館で発見された絵画は、当地で流行った怪談を思い出させた。絵の調査が進まずにいたとき、学芸員のひかりは千葉の旧花街・蓮池にまつわるインタビュー資料を入手する。そこには、ひかりの祖母と“流転の王妃”嵯峨浩の、戦時下ながらも瑞々しい青春の記録があった。絵画の出所、祖母の記憶、“見てはいけない”絵の怪談。

著者等紹介

清水裕貴[シミズユウキ]
1984年、千葉県生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒。写真家、グラフィックデザイナーとしても活動している。2016年、三木淳賞を受賞。18年、「手さぐりの呼吸」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とん大西

112
学芸員ひかりが目にした赤いドレスの女の絵。誰の手によるものか誰を描いたものなのか。千葉の海辺に漂うセピア。由緒ある邸宅の地下室で眠り続けた絵画のエピソード。静かな探求のうちに垣間見えてきた戦前戦後の混乱と悲哀。記憶もおぼろげな亡き祖母の時を超えたモノローグ、それは秘匿すべきメッセージだったか。真実も真相も眠り続けて幾星霜。往時の人々のやるせない想いが静かに呼吸していた。2023/04/16

yukision

65
古い洋館の地下室で発見された謎の油絵の素性を美術館学芸員が調査し,意外な事実に行きつく。実在の芸術作品や現存する歴史的建造物,そして歴史上実在した人物を織り交ぜながら語られる物語はフィクションと知りつつも思わず引き込まれる。千葉の稲毛海岸あたりに縁のある方は猶更楽しめそう。2023/10/04

のり

62
千葉美術館で学芸員として働く「松本ひかり」。美術館の所蔵作品と若手芸術家のコラボ企画が持ち上がり、慌ただしくなる中、明治の実業家の別荘の地下室に眠っていた絵と出会う。作家・経緯も不明の絵に魅せられた「ひかり」は背景を辿ろうとするが、予想外のところに転がっていく。戦禍を免れ多くの謎を秘めた作品。込められた想いと共に静かに眠って欲しい。2023/11/02

どぶねずみ

44
稲毛図書館で「稲毛を'舞台にした本です」と紹介されていた。景観は稲毛そのままだが、戦時中の浅間神社の鳥居は海面に浮かぶ。戦前は別荘地として人気の場所で、ラストエンペラー溥儀の実弟の家が今でも残る。1枚の絵をきっかけに当時の秘密、戦争によって歯車が狂い出した真相を追っていくところは迫力には欠けるもののここでもまた戦争について考える機会になった。戦争によって人生を狂わせない人なんて誰もいない。2023/08/22

カノコ

32
古い洋館の地下で見つかった、正体不明の一枚の絵画。その出自を調べる過程で、学芸員のひかりは祖母の過去を知ることになる。戦前戦中期と現代の話が交互に語られる。厳格に写実的な描写を貫いているのにどこか幻想的に感じるのは、過去から現在を繋ぐ亡霊の影を見るからだろう。何かを伝えたいと絵を描いた人がいて、それを残したいと祈った人がいる。その思いが繋いだ、優しく密やかな記憶のことだ。芸術に心を捧げる人たちと、それを妨げる困難の悲劇的な対比も鮮やか。思いが結実するラストでは、自分の中にも存在する遠い海の映像が浮かんだ。2023/05/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20535241
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品