出版社内容情報
cakesで話題沸騰のコミックエッセイが、「ひぐらし日記」として待望の書籍化!
とある田舎生まれの著者が、日記の記録と記憶をもとにたどる、昭和感あふれるノスタルジックコミックエッセイ。
曾祖母である「としょさん」との想い出は、やさしい日々のかけら。誰しもが持っている、心の中のキラキラとした宝箱のよう。
内容説明
昭和の田舎からおくる曾祖母「としょさん」と私の想い出―やさしい日々のかけらを集めたノスタルジックコミックエッセイ。
目次
私からとしょさんへ
私のとしょさん
としょさんのエステ
しそ巻き作り
としょさんの薬指
その時はわからなかったこと
今だからわかること
としょさんの考え方
としょさんの祈り
お盆ととしょさん
おしゃれなとしょさん
としょさんの気持ち
としょさんの病気
としょさんの旅立ち
人それぞれ
実感していく
私の母
完全なる訣別
としょさんの希望
見送る人々
教えてくれた人
進む日々
心の中にずっといる
ありがとう
著者等紹介
日暮えむ[ヒグラシエム]
成田市生まれの漫画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J D
75
著者は私と同世代だろう。蚊帳の話懐かしかった。蚊帳の中は、なぜか涼しかった記憶がある。まだ、クーラーはなかった時代。「けいど」に立って待ってくれているとしょさん。けいどと道の間は全部田んぼ。わかる~!小学生の頃、道を歩くと回り道になるけど、田んぼを突っ切れば超近道。そんなところがあちこちにあった。としょさわへのえむさをの気持ちがすごく伝わってくる温かい本。昭和を懐かしみたい方にオススメです。2024/11/15
ぶんこ
41
千葉県成田市で生まれ育ったえむさんには曽祖母がいました。当地では曽祖母のことを「としょさん」と呼んでいました。明治生まれのとしょさんの、信心深くて骨惜しみなく働く姿に涙が止まりませんでした。えむさんが保育園に通っていた時には、通園バスはなく、普通のバスで通っていたので、毎日としょさんがバス停に送ってくれて、えむさんを足の間に入れた「としょさんだっこ」をしてくれたイラストには、えむさんととしょさんの一体感があって最高でした。毎日内職のしそ巻きをし続けて曲がってしまった両手。とってもとってもよい本でした。2023/02/01
うー(今年も遅くなります)
19
「としょさん」。千葉北部の村では曾祖父母をそう呼んでいたそう。としょさんから、まさに無償の愛をたっぷり受け育った日暮えむさんのコミックエッセイ。イラストは好きでない。でも波瀾万丈の人生で、バイタリティーと愛情に満ち溢れた明治生まれのとしょさんがとにかく愛おしかった。2022/12/03
ごま麦茶
7
シェア型本屋さんで出会った方にオススメしてもらった本。著者さんが子供の頃の、曽祖母さん(としょさん)と過ごした日々が、柔らかく優しいイラストで綴られていました。お盆やお葬式の作法、五右衛門風呂や消し炭の掘りごたつなど、全然知らなかったのでビックリ。としょさんのお葬式はやはり泣いてしまう…。あったかくて、素敵なコミックエッセイでした。2024/04/13
橘 由芽
7
年代や昭和の田舎の生活が著者と重なって、久しぶりにあの頃のことを思い出しました。おばあちゃん👵ってどうしてあんなに優しいのでしょう。私も確かに色々な人達にいっぱいの愛情を注いでもらたなとしみじみ。みんなあっちに行ってしまったなぁ。提灯持って迎え盆に行ったこと(確かに時々燃えた❗️)蚊帳吊って寝てたことなど懐かしさで胸が一杯になりました。よい本に巡りあえて、思いきって図書館まで足をのばしてよかったです。描いて下さった日暮えむ先生、ありがとうございました。この場をお借りして。2023/05/28