出版社内容情報
ある日突如現れる、黒いバスのような乗り物は、生者と死者の恨みを乗せて走る――今なお継続する怪異に震えが止まらない「黒いバス」他。本書収録作をまとめて読むことで恐怖が増す、本当に怖い怪談実話集。
内容説明
怪異蒐集家・中山市朗のもとに全国から寄せられた、不気味な霧とともに出現する奇妙な乗り物の目撃談―表題作「黒いバス」から始まり、読み進めると謎と不安が澱のように溜まっていく連作実話の新たな傑作が誕生!母親の幻視に対処しようとした娘が意外なモノを目撃する「メガネ」。周囲の人々に嫌われていた男性の異様な最期に震撼する「鬼が来る」など、日常の中のふとした違和と怪異を描き出す、厳選した61話を収録。
目次
横向き
私の名前
笑い声
おばあちゃん
壁
三段壁の釣り場
真夜中の電話
家族写真
黒姫
洞窟のお堂〔ほか〕
著者等紹介
中山市朗[ナカヤマイチロウ]
兵庫県生まれ。怪異蒐集家、オカルト研究家、放送作家。作家育成塾「作劇塾」の塾長を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
41
またホラーを夜に読んでしまった!今回はゾゾッくらいでしたが…。怖さよりも不思議な事があるんだなぁ、が多かったです。黒いバスに乗る資格は持ちたくないなぁ…。 2024/05/16
ヒデキ
39
中山さんの素敵な文章が、夏の暑い時期にステキな怖さを運んできてくれました。 今回のお話の中で「え、これって〇〇さんの話と違う?」という一編があり、現実と怪談の境目を感じてしまいました。 2021/08/30
高宮朱雀
21
本著のタイトルにもなっている黒いバスの存在が中々に怖い。暗い思いを乗せて、恨む相手に向けて発車するって…そりゃあ恨まれる方は因果応報だと思うので同情は出来ないし、それが死者の願いなら果たさせてあげたくはある。 けれど生者がそれを思うのは違うように思う。人としての怒りや悲しみの感情はともかく、そんなネガティヴな念で盲目になるくらいなら、視点を変える努力をする方が建設的だろう。遅かれ早かれ罰って当たるものだから。自分への戒めにもなる一冊だった。2021/09/06
chatnoir
20
この世に恨みを残した人が乗る黒いバス...お話が数件載っているんだけど、ばらばらに集まった話なのかな...怖いな。火車の話も怖いなぁ。親に乱暴できる人の神経も分からないし、死んでほしいほど憎い実子がいる親がいる事も信じたくない。色んな意味で怖い話だったなぁ。2021/11/30
チャッピー
18
「黒いバス」の話が場所を変え、人を変えて何度も出てくるのが印象的。繰り返されるほどに現実味をおびてきて不気味さが増した。2023/06/11
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