角川文庫<br> ことことこーこ

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角川文庫
ことことこーこ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041116234
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

離婚して老父母の暮らす実家に戻った香子。専業主婦を卒業し、フードコーディネーターとしての新たな人生を歩み出した矢先、母・琴子に認知症の症状が表れはじめる。弟夫婦は頼りにならず、仕事も介護も失敗つづき。琴子の昔の料理ノートにヒントをもらい、ようやく手応えを感じた出張の帰り道、弟から「母さんが見つからない」と連絡があり……。

年とともに変わりゆく親子の関係を、ユーモアと人情たっぷりに描き出す長編小説。

内容説明

離婚して老父母の暮らす実家に戻った香子。専業主婦を卒業し、フードコーディネーターとしての新たな人生を歩み出した矢先、母・琴子に認知症の症状が表れはじめる。弟夫婦は頼りにならず、仕事も介護も失敗つづき。琴子の昔の料理ノートにヒントをもらい、ようやく手応えを感じた出張の帰り道、弟から「母さんが見つからない」と連絡があり…。年とともに変わりゆく親子の関係を、ユーモアと人情たっぷりに描き出す長編小説。

著者等紹介

阿川佐和子[アガワサワコ]
1953年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。99年に檀ふみ氏との往復エッセイ『ああ言えばこう食う』で講談社エッセイ賞、2000年『ウメ子』で坪田譲治文学賞、08年『婚約のあとで』で島清恋愛文学賞を受賞。12年に刊行した新書『聞く力 心をひらく35のヒント』は年間ベストセラー第1位、ミリオンセラーに。14年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さくらっこ

48
奇妙なタイトルは、老婆の琴子(ことこ)と娘の香子(こうこ)の事であった。老親と暮らす私には、身につまされる1冊だった。物をなくすとか、同じことばかり言うなどイライラが止まらない毎日だ。でもその腹立たしさは、今まで親に頼ってきた日々の反動なのだ。主人公の香子は、仕事をこなしながらも、長女の真面目気質で自分で何でもやろうとする。彼女を思う弟とその嫁がいて良かった。認知症の本人が、過去の記憶を失っても面白おかしく生きていれば、周囲も笑って暮らすことが大事なのだ。その為に介護は一人で抱え込んではいけないと思った。2024/07/14

れもん

29
図書館本。著者も母親の介護をしながら、このお話を書いていたという。だから認知症の症状の表現が上手かったのか。少しずつ呆けていく母親、気付かないうちに少しずつ追い詰められていく主人公。とてもリアルに描かれていた。母親自身の気持ちを無視して施設に入れることに抵抗があるという主人公に、とても共感が湧いた。私ももし、自分の母親を施設に…と考えるときがきたら、同じことを考えると思う。でも、介護は医療と同じ。プロに任せるのが一番。2023/11/20

Sakura

14
姉から「さらっと読めるよ」と勧められて。ボケてきた母・琴子の介護をする娘・香子。うちの母もこんな風に静かに可愛らしくボケてくれたらよかったんだけど(苦笑)。ま、そこは阿川さんの筆の力と、現実は違うってことで。2022/05/19

ミキティ

13
母さんは呆けた、離婚して戻った娘香子に父は言う。認知症と診断され、家に戻ると父が倒れて亡くなった。フードコーディネーターをしながら、いろんなことがわからなくなっていく母との生活。阿川さんだから明るくほのぼの描かれているが、これが現実かと思い知らされた。こんなふうに心広く接する香子えらい!母のレシピの再現、施設に入ることになった経緯、最後のパーティ、周りの人々のさり気ない心遣いは、感動しか言いようがない。そして、このお話の題名「ことことこーこ」はそこにつながるのか。ステキなお話でした。2021/11/24

kaze

12
認知症のお母様の介護体験を元にした小説。認知症の人のことを「壊れていく」って表現するのってどうかと思うんだけど。「忘れられてしまう」ことについても、どうして世間の人はそんなに悲観的に考えるのかわからない。私はむしろ忘れられたらそれはそれでスッキリするけれど。様々なことを忘れていくのは重荷を下ろして無の境地に近づいていくことではないのか。他人の認知の衰えを外から見ている者が横取りして悲観するのは失礼だと思う。出来なくなっていく行動を補うことだけに注力すればいいのに。2021/11/09

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