出版社内容情報
数多の怪談実話を収集し、自らも恐るべき怪異と向き合ってきた、東北の拝み屋・郷内心瞳。
ある日、かつて将来について相談を受けた女性と再会し、何冊ものノートを手渡される。
過去の郷内の勧めにしたがい、三年半かけて二百話もの怪談を蒐集したというのだ。
それも、数珠繋ぎのごとく、話を聞いた怪談の体験者の紹介で、さらに他の怪談の体験者に取材するという奇怪な形式で。
ノートには、いくつもの怪異や、説明のつかない奇妙な体験がびっしりと記録されていた。
さらに怪談の記録をひもといていくと、郷内は信じられない恐るべき符合に気付く。
拝み屋郷内を戦慄せしめた、禁断の最恐怪談が今、明かされる。
内容説明
数多の怪談実話を蒐集し、自らも尋常ならざる怪異を体験してきた拝み屋・郷内心瞳。ある日、かつての相談客の女性と再会し、彼女が蒐集した200話にも及ぶ怪談の記録を手渡される。アルバムに紛れ込んだ奇妙な写真。トンネルで待ち受ける異形の男。事故の現場で嗤う謎の女。数々の不可解で異常な怪談を読み進めるうち、郷内は隠された戦慄の真実に近づいていく。明かされることのなかった最恐の拝み屋怪談、ついに解禁!
著者等紹介
郷内心瞳[ゴウナイシンドウ]
1979年、宮城県生まれ。郷里で拝み屋を営む。2013年、「調伏」「お不動さん」の2作で第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
156
かつての依頼者から渡された12冊ものノート。びっしりと書き込まれていたのは彼女が様々な人から聞き取った怪異の数々。次々と語り手がリレーのように繋がって200もの不気味な話が集まる、これだけでかなり異様なものを感じるが、ラストの話に思わず鳥肌。霊能者の前に現れた明らかに生身ではない少女。この出で立ちには見覚えが…と思ったらやはり。ああ、出てきたか。何故、郷内さんと何の関わりもない人のところに。しかも彼女の亡くなった娘さんの名前が○○○とは。やっぱり、また新たな怪異に巻き込まれてしまってますね、郷内さん…2021/07/30
眠る山猫屋
67
え~っ!奥様と一年近く連絡がとれてないっ!?という衝撃の独白から、かつての依頼人から渡された怪談収集ノートへと。依頼人をすっかり忘れちゃってる郷内さん、あんまりだよー。念珠とある通り、体験者から紹介されての怪異譚、これはしばらく続くんだろうな。一時期の究極の悪意みたいな存在は出てこないけど、インパクトのある怪異も多数。最後には“あの子”も姿を現して・・・。いろいろ期待して待てそう。2021/07/26
HANA
64
実話怪談集。著者が相談者が集めた怪談を紹介するという構成。話者が数珠繋ぎになっているのは、百物語本来の形という感じがしてほっこりする。こういう一人が怪談を収集するという形式で期待するのは集めている人間の身にも怪しい事が起きるという事なんだけど、それに関してはちらと触れているだけ。むしろシリーズものらしく、著者の過去に対峙した怪異の占める比重が大きい。ただそちらに関しては「またか」と思う気分も。ホラー映画の続編続々編で怪異の源泉が蘇ってくるのを見る気分かな。とあれ続編ではどう関わって来るのか気になります。2024/06/20
坂城 弥生
52
なにか大きな力がどこかに導いているような感じを受けました。2021/11/02
らすかる
39
56編からなる実話怪談集。今回は相談客だった女性が集めた怪談を紹介するかたち。いつものようにサクッと読める奇妙だったりゾクッとしたり、様々な怪異が楽しめる。気軽に楽しめる、悪く言えばそこまで怖くないかな~なんて思っていたら!! そうきますか!!これはどう収まるの~?!😱 2022/02/13
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