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出版社内容情報
引っ越してきた新しい住居で愛車のカブの傷をなぞりながら、小熊はふと高校生活の出来事を思い出す。礼子との富士山登頂、椎の家でのクリスマス……大学生活を前に、本編では描かれなかった隙間の時間が今描かれる。
内容説明
間もなく始まる大学生活。町田の新居に荷物を運び入れた小熊は、一息ついて小さな縁側に置かれた愛車のカブを見た。中古で買ってから2年弱。毎日の手入れのおかげでエンジンなどの内蔵機関はとても良い状態だが、よく見ればあちこちに傷がある。一緒に過ごした軌跡のような傷跡をなぞりながら、小熊はこのカブを手に入れた高校二年からの出来事を思い出す。椎のリトルカブの納車を礼子とお祝いしたこと、3人で遊びに行ったスワップミート、恵庭家でささやかにご馳走を食べたクリスマス。そんなに経っていないのに、何故か懐かしい。大学入学前に、カブと共に振り返る山梨で過ごした珠玉の日々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カメ吉
61
シリーズ番外編的な作品。高校生編の6巻までの補足的エビソート集。普通にかわいい女子高生なのにオヤジっぽい毒をバンバン吐く小熊と礼子にも慣れましたが全編小熊目線というより作者目線で語られてるからなんやろね〜。かなりマニアックなバイク女子に進化した小熊の遍歴も復習できる内容でもあった。これからの大学生編への予習的な感じで良かったかも?。そんな中解体屋さんを巡る恋愛模様や小熊を巡る恵庭姉妹と史の関係も何となく興味深いですね。次巻からは環境が一変して新キャラが多くなりそうですが旧キャラも程よく登場してほしいです。2021/07/04
ヒロロシ33
54
今回は短編集 やはりこれで終ってしまうのかなぁ😭 少し寂しいけど、アニメは見ると思う 今から楽しみ 2021/01/26
よっち
45
引っ越してきた新しい住居で愛車のカブの傷をなぞりながら小熊が思い出す高校生活の出来事。大学生活を前に、本編では描かれなかった隙間の時間が描かれる高校生だった小熊たちの軌跡を描く短編集。礼子との富士山登頂、椎の家でのクリスマスや、カブを巡るあれこれ、周囲の人たちとの交流だったり助け合ったり、自らが乗るカブに愛着を持つようになっていく小熊が、カブによってどんどん世界が広がっていく中で積み重ねてきたものがあって、それによって彼女自身も変わっていって、彼女なりに充実していた高校時代であったことが伺える一冊でした。2021/01/07
南北
41
短編集。高校から大学1年にかけてのこぼれ話のような感じになっている。短いものはあまり印象に残らなかったが、クリスマス・パーティの話は楽しく読めた。おいしそうな料理が出てきたが、中でもアイスバインが出てきてビールが飲みたくなった。また、棒人間の過去の話で意外にモテることがわかって面白く読めた。それにしても小熊の「中の人」はおじさんではないかという気がして仕方がない。2022/07/15
Nao Funasoko
41
推敲時に削ったピースやアイデアメモで本作未採用だったものを再加工したんじゃないかなと邪推。DVDソフトによくある特典映像的なオマケ作品。なんだかんだ言いながらも読了。(笑)2021/02/12