出版社内容情報
人はどのような細胞の働きによって生かされ、そして、なぜ老い、死ぬのか。本書は生命が40億年の歳月をかけてつくりあげた仕組みを読み解こうという壮大な「旅」である――。
内容説明
人はどのような細胞の働きによって生かされ、そして、なぜ老い、死ぬのか。生命が40億年の歳月をかけてつくりあげた壮大な仕組みを知り、命の尊さ、命を育む環境に思いを馳せる。本書は私たちが個として生まれ、成長し、死ぬ仕組みを読み解こうという壮大な「旅」である。
目次
第1章 「私たちが生きている」ということ
第2章 成長とは何か―誕生から思春期まで
第3章 あなたを変身させる“魔法の薬”
第4章 老いと死 宿命との戦い
終章 もうひとつのエピジェネティクス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シュラフ
25
さすがはNスペ取材班の一作である。人体とはなんと調和的につくられているのか、と感嘆させるとともに、たんなる細胞の集合組織体でしかない人間とはいったいなんなのか、という哲学的な視点にまで掘り下げている。「氏と育ち」と書いてある通り、基調となるのは人間の生き方を決定づけるものは、遺伝子なのか生活環境なのか、という問題。けっして結論が出ているわけでないが、もし人類の経験というものが、その子孫たちに引き継がれるとするならば、その影響は世代を超えて続いてしまう。とすれば、我々はよりよき平和な社会をつくるべきである。2017/11/04
ヨクト
20
イカス本。装丁が素晴らしいですね。それにノンフィクション作品にしては良心的な値段です。タイトル通り、60兆の細胞が人体で織りなす物語に迫ったNHKスペシャル取材班作品。遺伝と環境、人は成長においてどちらにより影響されるのか。エピジェネティクス、細胞の老化、成長の臨界期、ホルモンと受容体の働きについて考察。自分の細胞のひとつひとつに挨拶してまわりたくなる。門外漢でもわかりやすく、好奇心くすぐる作品でした。2014/04/27
ニョンブーチョッパー
5
★★★★☆ この手の本ではよく、テレビ番組を書籍化しただけのものがあるけれど、本書は違う。テレビ番組に収まらなかった部分も含めて、読み物としてしっかり書かれていると感じた。冒頭に書かれている、人体の中のにある、最大の細胞は?、最小の細胞は?、最多の細胞は?という質問でつかみはバッチリ。聞き分け困難なヒンディー語の発音を、1歳と6ヶ月の赤ちゃんで聞き分けさせる実験は興味深い(6ヶ月児は聞き分けできるが、1歳児はできない)。↓2020/04/05
ヌヌンヌ
4
細胞を焦点に当てて、人の生涯-生まれから死まで-の流れを取り扱ったモノ。薄皮一枚の裏側でこれほどまでに様々なパーツが相互に密接に絡み合っているというのはとても興味深く、読んでいて身体の色々なところがむずむずとまるで呼応して蠢いているような感覚になった。話は上手に噛み砕かれていて専門知識は不要。2014/05/08
ゆずこまめ
2
知らなかったことばかり。自分の体のことなのに何もわかっていなかったんだな。人体ってすごい。2024/07/23
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