内容説明
競争・学歴・モテ。ニッポンの「男」ヒエラルキー、大激変中!「男」でいるのがツラければ、コレを読んでサバイブせよ!
目次
「出世」「金」「女」を離れ、男たちはカフェを作り始めた
おぎやはぎはなぜモテるか
マツコ・デラックスがやってきた
「上の空な男」が私をクラクラさせる
「モテ」は思想である
男における感情問題
マザコン上等で生きるしかない
わかっちゃいるけど止められない、「競争」
歌舞伎と忠義から学ぶこと
外国と他者を受け容れる法
男はひとりの坂本龍一がいればいい
著者等紹介
湯山玲子[ユヤマレイコ]
1960年東京都生まれ。著述家、ディレクター。日本大学藝術学部文芸学科非常勤講師。編集を軸としたクリエイティブ・ディレクション、プロデュースを行う。メディア、アート、表現文化ジャンルでのPR、企業のコンサルティングも多く手がける。自らが寿司を握るユニット「美人寿司」を主宰し世界を回る。有限会社ホウ71代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
47
今までは「出世、金、女」が男を駆り立てる3点セットだったが、その価値観を村上春樹が壊したという。で、村上春樹は何を提示したかというと「コーヒー」とのこと。、、、お、おぅ。全寮制の男子校、大学は工学部で就職が建築会社という男社会で育った村上主義者としては「それってあなたの感想ですよね?」というひろゆきの有名コメントを思わず言ってしまいそうになった。男性作家の描く女性登場人物に「男が望む薄っぺらい『理想の女性』みたいでイヤ」と女性が思うのって、こういう感じなのかも。それがわかっただけでも収穫といえば、収穫か。2021/09/26
Tui
26
基本、男性は「(他人に)言われたくない生き物である」と語る著者が、そんな厄介な男性相手に生き方を指南する本であります。〈競争とプライドとモテ〉、この3つの呪縛から距離を置くことがとてもしづらい生き物であるとのご指摘。この呪いを知り、きちんと解くための道しるべも述べられております。はっとさせられる箇所多数。逃げも隠れもできません。さて、感情的に拒絶するか、耳に痛いと距離を置くか。いかようにも読めますが、真剣に、前向きに、男という己の業の有り様について思考することに年齢制限なんてないんだと私は教わりましたね。2015/04/04
daiyuuki
21
出世に金、女性。男性の原動力はこの三つと長く言われてきた。しかし今、男社会のヒエラルキーが激震中! 「男」で生きることが不自由でツラい男たちへ、鎧を脱ぐ方法、教えちゃいます! 水道橋博士推薦!出世競走から降りて自分が良い生き方を求める男が増えたのは、村上春樹の影響、おぎやはぎが人気の理由は男らしさから解き放たれた自由なスタイル、マツコ・デラックスの人気の理由はジェンダーを越境する自由さ、など感情を抑圧して出世競走に生きる男らしさを捨て自分の感性に忠実に生きる第一歩を教えてくれる社会評論本です。2015/08/22
ラッコ
19
「女のくせに」と言われて違和感を感じるように、「男のくせに」と言われて追いつめられてる男性もいるよなーと思い手にとりました。ところが、強い男像から男性も開放されていいのでは?と始まったはずが、男は1人いれば女だけで繁殖していけるし…という、男性にとって身も蓋もないところに話は進み、励ましたいんだかなんなんだか。。な内容。豊かなグレーゾーン(多様性)を制度的にも世間の空気的にも作り出すことには納得。「息子を操る母の呪縛」にもあるな!と膝を打つ。まあ、このような本には頷く所あれば首を傾げる所もあるってことで。2015/04/13
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
18
二村ヒトシ氏の対談相手の著書シリーズ。「なぜ愛」の解説寄稿者にして、今年6月に二村ヒトシ氏との共著を出した湯山玲子氏による、現在と未来の男性論(という体の人間論)「上の空=魅力」説だけはどうしても感覚で理解できないために真偽の判定は他に委ねるとして、それ以外は完全に同意。これ読んで価値観をぶっ壊してから再構築していこう。2016/12/18