出版社内容情報
「アラブの春」の結果として、イスラム過激派は進化を遂げ、世界中を標的としはじめた。分裂し内部抗争を繰り広げ、さらに強大化するその勢力図と、背景に潜む中東各国とアメリカの思惑に迫る。
内容説明
増長するアルカイダ、泥沼化するシリア内戦。イスラム過激派の行動原理に迫る!!
目次
はじめに 「アラブの春」を経て増大した危険
第1章 高まりゆくジハードの潮流―アルジェリア人質事件はなぜ起こったか
第2章 ジハードのイデオロギー―イスラム原理主義はいかにして生まれたか
第3章 イスラム世界と欧米の衝突―なぜキリスト教世界と対立してきたのか
第4章 イスラム過激派を増殖するサウジアラビア―いかにして九・一一事件が起こったか
第5章 対テロ戦争の破綻を示した南アジア―どのようにしてタリバンは伸長したのか
第6章 宗派のモザイク社会の歴史的展開―なぜシリア内戦は泥沼化したのか
第7章 永続する欧米との戦い―なぜ中東問題を解決できないのか
おわりに 日本にしかできない貢献
著者等紹介
宮田律[ミヤタオサム]
現代イスラム研究センター理事長。1955年山梨県生まれ。83年、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。UCLA大学院修士課程(歴史学)修了。専門は現代イスラム政治研究、イラン政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
俊毅安村
1
サイード・クトゥブ等の過激派の行動原理を解説しています。イスラームがカルト扱いされることを恐れてか、日本のイスラーム文化論の学者の大半が書くことを躊躇うようですがクルアーンには多神教徒は殺せとはっきり命じている部分があり、日本人の多数が殺害対象になります。その規定をどう解釈するかはムスリムやムスリマ一人一人の解釈に任されていて、正しいも正しくないも、人が判断できないという宗教上のテーゼを、載せることを嫌がっているようですが、それなしにきちんとテロの説明はできないでしょう。2020/03/08
可兒
1
言いたいことがいくつかある気がするがうまくまとまらない2015/10/29
乱読家 護る会支持!
1
イスラム諸国のある程度の予備知識が無いとなかなか、サラッと読めまへん。ちょっと、もう少し図で説明するとか、まとめの文書を入れるとか、文章を短くするとか、著者は工夫して欲しい(あ、すいません)。まあ、ばくっとまとめると、、、イスラム諸国と欧米諸国の対立関係は、我々は容易に理解できない。現在、イスラム諸国からの高感度が高い日本国と日本人なのに、安倍首相の積極的平和主義でイスラム諸国から反感かったら、どえりゃーことになるでよ。以上2014/06/13
hisoka02
0
読みづらい(汗) 単語の量やカバーする範囲の広さはスゴイと思うのですが、内容が頭に入ってこなくて四苦八苦しました。著者にはもう少し読みやすさを考慮して欲しかったところです。たとえば表現を変えて言い換えるとか、比喩を使うとか、センテンスの長さ(以下自粛) すいません、失礼いたしました。 2015/01/18
buchi
0
多少、中東の勉強をしてから読んだのだけど、それでも構図が理解できない対立が大小広範囲に乱立している。それだけ中東は複雑で入り組んだ歴史を持つ。『無宗教』と表現される日本人の宗教観では到底理解できないし興味を持つことすら無いと思うけど、もっとイスラムを理解して偏見を無くさないと『真の』イスラムを信仰している人が可愛そう。日本で見る欧米寄りのニュースからは真実が見えてこない。日本人が中東の人々に対してできる事は沢山あるし重要だと思う。2014/10/31