出版社内容情報
爛熟期を迎える18世紀前半の琉球王国。数奇な運命の下に生まれた少年・了泉は、自らの命と野心をかけて舞踏の世界でのし上がる――。琉球に生まれた天才舞踊家の、壮絶なる《天国》と《地獄》を描く一大叙事詩!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BlueBerry
61
貧乏な大道芸人の子供のサクセスストーリー。演劇物は好きなので基本的には楽しめたと思います。ただ、チョコレートコスモスを読んだときのようには物語に入り込めず常に傍観している感じで読み進めることになったのでなかなかページが進まなかったように思います。上下2段で633ページの本(文庫になったら800ページくらいになるのかな)でもあるので読み終わった時には「やれやれやっと終わったか」と言った感想だったと思います(笑。序盤○中盤○ラスト○総合○2014/09/04
優希
49
面白かったです。琉球の歴史を軸にしたファンタジー。全てが綺麗だとは言えませんが、黒歴史的なところもまた興味深いです、物語全てが完成され、引き込まれます。あま綺麗な歴史とは言えませんが、それが魅力なんですよね。かなりのボリュームがある作品ですが、気にせず一気に読めました。琉球の歴史を描くならこの人と刷り込まれています。2023/06/06
りょうこ
45
池上流ジェットコースター琉球小説!かなり面白かった!結構なボリュームながら一気に読めた。月しろを巡ってのそれぞれの人生にハラハラしたり、涙ぐんだり、笑ったりとこちらもジェットコースター並に浮き沈みの激しい読書時間でした。あぁ!また沖縄行きたーい!(≧▽≦)2013/11/11
Norihiko Yamazaki
40
久しぶりに池上永一さんの作品を読ませていただきました。とても楽しませていただきましたが、一方で感想が難しい作品ですね。宗教、政治、生き方、たくさんのことが詰め込まれた世界。月しろの踊りを何時か見たいと思います。時間をおいて改めて再読しようと思う作品でした^^2015/01/13
booklight
34
久々の池上永一の長編を堪能。相変わらずの安定感。荒唐無稽な登場人物に、沖縄の歴史をからませて、波乱万丈な物語を書かせたら右に出るものはいないですね。今回は沖縄舞踊がテーマで、芸能の国として中国に対しても日本に対しても立ち位置を作ろうとする苦悩と、舞踊という芸の才能と努力と、高官から庶民までの悲喜こもごもの人間模様を描いています。沖縄文化への理解度の高さとアクション漫画みたいなキャラ設定が好みなので、どの作品を読んでも安心して楽しめます。長ければ長いほど嬉しい。新刊を楽しみにしている作家さんの一人です。2022/06/04
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