内容説明
2011年3月11日、地震発生の数時間後に最初のサービスが立ち上がり、数日のうちにいくつもの災害対応サービスが本格始動していった。その全容を克明にレポート。スピード、組織力、柔軟性…世界最強の情報サービス企業が発揮したその実力のすべて。
目次
第1章 3・11でGoogleは何をしたのか(クライシスレスポンス、始まる)
第2章 災害対応サービスが生まれるまで(パーソンファインダーの起動;5000人のボランティアがパーソンファインダーを支えた;大手メディアや警察とも連携して、合計67万件のデータを登録 ほか)
第3章 非常時に発揮されたGoogleの企業力(クライシスレスポンスの仕組み;Google流プロジェクトの進め方;災害対応サービスをPRする ほか)
第4章 震災で学んだITのこれからの課題(被災地でITは役立ったか?;デジタルデバイドを乗り越える;マシン・リーダビリティの重要性 ほか)
著者等紹介
林信行[ハヤシノブユキ]
1967年生まれ。ITジャーナリスト
山路達也[ヤマジタツヤ]
1970年生まれ。雑誌編集者を経て、フリーの編集者・ライターとして独立。IT、環境系の解説記事などで活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
87
Googleの社員が自発的に動いてプロジェクトを回していくのは、なんとなく想像がつく。だが不思議なのは、必ずどこかで帳尻が合うところだ。個人で勝手に動き回れると平時でさえ混乱の元になるし、災害時ならなおさらである。軍規の厳しい軍隊のような組織のようなら一糸乱れず統制が取れるもんだと思うけど。まだ読んでいる途中で感想を書くのもアレなんだが、不思議でしょうがない。なぜ帳尻が合うのか探りながら読み進めてみたい。2017/04/06
えちぜんや よーた
62
[再読本]なんと行政(経済産業省)が、民間企業に対してデータの提供に関するサービスについてPDFではなく、CSVやhtml形式で提供することお願いしているではないか!さらに踏み込んでAPI形式による構造化データも推奨しているぞ。ということは東日本大震災をきっかけにして、人間には読み取りにくくても、機械が読み取りやすいデータが、橋や道路と同じ公的インフラとして「お上のお墨付き」をもらったということでしょうか?2017/04/07
ぶんこ
42
Googleが社員の個人裁量で思いついたことをやれる社風だったから、速いスピードで震災時の情報対応が出来ましたた。それだけに、その存在を知らなかったのが残念でなりません。安否確認はNTTの安否確認サービス、その他はツイッターで。これが大多数の人の認識ではないでしょうか?Googleのブログを開けなくては解らない。しかも安否確認・ライフライン・道路通行情報等がそれぞれ別個になっているのも不便。 災害情報サイトとしてのバナーを貼り、すこをクリックすれば必要なサイトにとべるようにしてほしいですね。お薦めです。2015/06/13
遅筆堂
24
私がやっているような仕事と単純には比較できないけれども、自分の無力を感じるなあ。一流の企業、エンジニア、凄いなあ。いろいろな意味で反省もするし、参考になる部分が多々あった。20%ルールっていいなあ、こういう自由な発想を生み出す土壌を作っておかないと、いざという時に組織として機能しないのだろう。遊びがないというか。全体的に丁寧に解説をしていて、問題点の指摘や反省などもあり好ましい。良本。2013/08/18
ごへいもち
22
私も「エンジニアってかっこいいなぁ」(文中)と思ったw。日ごろから機動性の高い企業だそうで、うらやましい。それに比べて国土地理院の重さ。緊急時に「返信用封筒うんぬん」とはあきれる。YAHOO!JAPANもGoogleと同様、昼夜兼行でがんばったとのこと、その仲間から3組のカップルが誕生ってw2013/06/27
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