内容説明
街ではロマンチックな気分にさせるウイルスが蔓延し、みんながだれかのことを想ってる―ときめきも恋もお断り!と頑なに鎧った心のスキマにも、甘やかな気持ちがいつしかとろりとあふれ出して―傷つくのは怖いけど、でもお願いそばにいて―。心をやわらかく解きほぐすビタースウィートラブロマンス。
著者等紹介
黒澤珠々[クロサワシュシュ]
1982年、山梨県生まれ。大学卒業後、図書館で司書として働きながら書いた小説『楽園に間借り』で、2007年、第3回野性時代青春文学大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チューリップ
5
罹るとロマンチックになってしまうインフルエンザ・ロマフルが流行したという設定の話。設定はファンタジーだけど、描写される世界観は結構リアルな気がしたなあ。2分のいっことか、あれ両親のロマフルが治ったら大丈夫なのかと心配になってしまった。ハッピーエンドではないんだろうけど、どの話も読後感は悪くないかなあと思った。2013/09/03
Emma
4
ロマンチックな気分にさせてしまうインフルエンザが流行した世界。この気持ちは、恋なのかウイルスの見せる幻想なのか…さまざまな登場人物の視点から語られるそれは、切ないけれど、抱える孤独を満たすものだと思う。2018/02/18
ほんのむし
2
罹患したものはロマンチックになる伝染病、ロマフルの流行する世界を描いた短編集です。 うーん、あまり私には合わなかった。 さて、全国的に大雪の予報の今日ですが、皆さんいかがお過ごしですか? 和歌山でも、珍しく雪が降り、明日の朝は大変混乱した交通状況になりそうです。家でのんびり本でも読んでいたいのですが、仕事になりそうで、今からもう憂鬱。2023/01/24
ふみ
2
ロマンチックな気分になるインフルエンザ、略してロマフルが大流行している世界のお話。とてもとても可愛い小説でした!ロマフルに感染してみたい、と思ってしまいます。感染中だけでもいいから、誰かと繋がっていられたら、それってすごく素敵なことだと思います。2013/06/04
🌙🐟
1
新型インフルエンザ・ロマンチックに振り回される人々の話。みんなキャラ濃くておもしろかった。そこに生きてるなーって思わせるような感じ。めっちゃ読みやすかった。文体、すごい好み。寡作なのが残念だあ。2025/03/11