出版社内容情報
人間と化生のあいだに生まれた稀代の陰陽師・安倍晴明。神の末席である十二神将を式神に下した晴明は、神将たちを奪って名を上げようとする陰陽師から襲撃を受け――!?
内容説明
人間と化生のあいだに生まれた安倍晴明。大内裏では半人半妖の噂と類い希な力から、貴族たちに恐れられていた。神々の末席である十二神将を式神に下した晴明だったが、神将たちを奪って名をあげようとする陰陽師たちから襲撃を受ける日々。押しかけ親友の榎〓(りゅう)斎とともにいるところを、妖を操る男に襲われて―!?新説・安倍晴明伝。
著者等紹介
結城光流[ユウキミツル]
2000年9月『篁破幻草子 あだし野に眠るもの』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
38
その冥がりに咲く華は、一体何だろう。夏の終わりを告げる渋みのある香、毒々しい妖花、人の命を喰らう花。口端から零れる緋色。視野を奪われた世界、暁と似た紅い蓮の姿はまだなく、夜明け色の瞳もまだ遠く、宵の藍に到っては敵意を剥き出しで。賑やかな子供の声も、金髪の上でさらさらと揺れる蓮に似た花さえも煩わしい。それ、封じていたから。魔生へと傾く程の愛しさを、命を擲ってでも守りたかった恋しさを、手を伸ばす事を躊躇う程焦がれていたはずなのに。この両手を縛る欺瞞の茨花、抜け落ちて。光の先に咲く、小さな野の花そっと抱きしめる2013/07/31
のほほん@灯れ松明の火
28
この頃の晴明と神将たちって、こんなにもぎこちなかったんですね。青龍なんて、今の『晴明命』から想像できないくらいです。どんな事があって、どんな風に今の関係を築いてきたのかなぁ。若菜とのことも、こんなに惹かれ合っているのに、全然かみ合ってなくて… 何がどうなって 今の たぬき爺こと昌浩が慕う「じい様」となったのかなぁ…。好奇心がかき立てられます!本編の続きもすっごく気になりますが、こちらの方も どんどん読んでいきたいシリーズです!2013/08/16
りか
24
結構サクサク読めたけど、振り返ってみるとあまり記憶に残っていない。荷葉、姫御前、背の君の謎は残ったままなので、ちょっとモヤモヤ。前作もそうだったけど、話が広がるだけ広がって、その実あんまり内容が濃くない気がする。なんて、ブツブツ言いながら、続きが出たら読むのは分かってるんだけど…ね(笑)2014/04/08
ダージリン
21
十二神将を式に下したのに、その状態を維持するために気力も体力も奪われ、疲労困憊している晴明。ごく1部の神将しか登場できませんでしたが、少しずつ絆らしきものが出来てくる過程がいいですね~。玄武と太陰が怒ったり、心配したりで可愛いです(笑)。そして、若菜さんとは純愛なのですね!2013/03/05
やんやん
17
あぁ どうなることかと思いましたが 神にしろ人にしろ 相手を思う 相手の方にたつ と言うのは大事なのですね。 そして 想いを寄せる相手が 見舞いに来て固まっている あたふたしている もっと晴明を見てみたかった。2016/08/31
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