ヒマラヤの風にのって―進行がん、余命3週間の作家が伝えたかったこと

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ヒマラヤの風にのって―進行がん、余命3週間の作家が伝えたかったこと

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041102671
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「私はこの度、死んでしまいました」――衝撃の言葉の裏にあった思いとは。

吉村達也が最期の日の直前まで書き続けた「ヒマラヤノート」。そこには人生を閉じようとする者、愛すべき家族への力強いメッセージが記されていた。本書は闘病の経過と彼が伝えたかった思いが込められた1冊である。

内容説明

人生の終わらせ方を決めておけば、死ぬことは怖くない。最期の日の直前まで書き続けた「ヒマラヤノート」。そこには、人生の幕を閉じようとする者へ、そして愛すべき家族への力強いメッセージが記されていた―。

目次

プロローグ ぼくはすでに死んでいた
第1章 どうしてここまで放っておいたのか(黒い魔物;「ガンは怖くない」の大ウソ;歩けない! ほか)
第2章 超手遅れのガン患者、やっと入院する(やせたねぇ!;川本先生の初期診断;この本はリアルタイムで、ぼく自身が書いている ほか)
第3章 作家が口述筆記をしてまでも伝えたかったこと(『ヒマラヤの風にのって』;自覚症状はたしかにあった;重大な錯覚の罠 ほか)
第4章 作家が自ら取材ノートにつづった入院の記録
エピローグ 妻と娘からのメッセージ

著者等紹介

吉村達也[ヨシムラタツヤ]
1952年生まれ。ニッポン放送、扶桑社を経て90年より専業作家。デビュー作は86年、扶桑社在籍中に執筆した『Kの悲劇』。ミステリーシリーズのほか、ホラー作品も多数執筆。2009年10月に刊行された『蛍坂』が200冊目の著書。12年5月14日、進行性胃がんで永眠。享年60(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃんみー

57
氏の作品で最初に読んだのは『ゼームス坂から幽霊坂』でした。その後『なぜ紫の夜明けに』などミステリーっぽくないものを何冊か読みました。2012年5月。氏のHPには『私はこのたび死んでしまいました。・・・』というお知らせが出て、何?冗談?って思った事を記憶しています。医者嫌いの吉村さんは激痛に耐え最後の3週間だけを病院で過ごすことになったのですが、物書きさんというのは因果な商売ですよね。死の淵に立ってても書いちゃうんだもん。これ程までに死に向き会える人ってなかなかいないですよ。2014/04/13

パフちゃん@かのん変更

47
なんで歩けなくなって固形物がのどを通らなくなるまで病院にかなかったのかと悔やまれる。よほど病院嫌いだったのか。60歳の若さで亡くなるのはとても残念。以前はまっていて100冊以上読みました。魔界百物語も期待していました。本当に残念なことです。でも家族や医療関係者に恵まれ笑顔で終末期を過ごされたのはある意味幸せな最期だったと言えるのかもしれない。ご冥福をお祈りします。2013/05/06

そのぼん

38
吉村達也先生の作品は結構沢山読んだことがありました。図書館で本書を見つけ、手に取りました。癌で亡くなるまでのお話を纏められたものですが、先生自身の人柄もあるのかあまり暗く重くなりすぎない一冊となっていました。ご家族(猫も含めて)大切にされてたんだな、と思いました。なぜこのタイトルなのかと思っていましたが、読んでみて解りました。亡くなったときのホームページでのメッセージを見たときはかなり驚きました。素敵な作品、沢山ありがとうございました。2013/09/23

りずみぃ

36
この本が面白いのは、ご本人の取材メモと並行して主治医のコメントが載っているところ。症状が出ていてもなかなか病院に行かなかった筆者。理論的で頭の良い方なので話し合いながら癌と一緒に闘いたかったという医師のコメントが全てを語っている。ご家族も彼のミステリーのファンも、そしてなにより本人が。2017/10/17

Our Homeisland

17
狙ったのではなくて、たまたまなのですが、著者の命日から、ちょうど1年の今日、読み終わりました。残念ですが、まだ、この著者のたくさんの秀作の中で読んでいないものが多いので、これから楽しみです。この作品は、生々しい闘病日記でもなんでもなくて、淡々とした調子で書かれています。著者がこのような形で自分の最後を作品にしようと考えた心の持ち方にこそ、心を動かされます。だとすると、伝えたかったことのコアは、「間違って、変な戦い方をしないように。」ということだと思われます。 多くの作品をありがとうございます!2013/05/14

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