はつこひ写楽

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041101872
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

その瞬間、写楽はわたしに恋をしたーー。

テレビ制作会社の契約カメラマン初音。美人なれど色気なし。生活さらに潤いなし。ある日偶然、古い絵に触れたとたん、初音の意識ははるか江戸時代へ??そこで出会ったのは近世美術史最大のヒーロー「写楽」!!

内容説明

お宝鑑定番組でテレビカメラを回していた桃井初音は、出品された江戸時代の人相書に不思議な引力を感じる。誰が描いたともしれないその墨絵にふと指先が触れた瞬間、脳天にドンと衝撃がきて、初音の意識は時空を超えた。ポストコグニション―物体に触れると、それにまつわる過去の事象を目の当たりにできるという特殊能力で、江戸の町娘はつの肉体に精神だけが宿った初音。かくして奇妙な縁で強制的にコンビを組むこととなった初音とはつの前に、東洲斎写楽を名乗る男が現れて…。

著者等紹介

鳴海章[ナルミショウ]
1958年北海道帯広市生まれ。日本大学法学部卒業。91年『ナイト・ダンサー』にて第37回江戸川乱歩賞を受賞。航空冒険小説家として名を馳せる一方で、警察小説・時代小説も得意とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真理そら

22
タイムリープ物、写楽もの、装幀が美しい。エンディングは『蔦重の教え』(車浮代)っぽい。初音の母親はどこに出かけたのか、ファーストキスの相手はどうなったのか等気になることはあるけれど、細部が楽しく読めたので満足。「石水博物館」は素敵な雰囲気のようだ。行ってみたい。2018/07/22

キラ@道北民

19
【BIRTHDAY BUNKO】この企画がなければ手に取らなかった鳴海さん、初読み。ハードボイルドなイメージが強い方でしたが、とても読みやすい時代ミステリでした。絵師・写楽に関することなので、原田マハさんならどこまで掘り下げただろう?と考える場面もありましたが、なかなか興味深い日本美術史の謎でした。2015/10/09

G-dark

8
写楽の正体は、重病の我が子の治療費を稼ぐため絵を描き続けた男である…、という説を展開する小説。どれだけ周りの人が代わる代わる乳をやっても、どれだけ薬を飲ませても、ただ衰弱していく赤ちゃん。その描写は、子を喪ったこともなければ、そもそも子を持ったことも無いわたしさえ涙を浮かべるほどでした。わたしはこの小説をSF小説や恋愛小説としては読みませんでした。わたしにとってこの小説は、子を想う親の物語です。2012/12/19

ソババッケ

7
またまた写楽の本。最近の研究では、蜂須賀家の能役者・斎藤十郎兵衛というのが定説になりつつあるようだ。設定は現代に生活する26歳の桃井初音という女性が江戸にタイムスリップするという物語。写楽は、なぜ、寛政6年(1794年)春に突然現れて、役者絵を描きはじめたのか。なぜ、わずか10ケ月間という短期間に145点余の大量の役者絵を残し、突然消えてしまったのか。なぜ、晩年にまた現れて肉筆扇絵を描いたのか。などなど、十分楽しませてくれる作品。表紙の絵を見て、思わず笑ってしまいそう。★3.52012/10/31

はるき

5
どうにも中途半端(^^;)タイムスリップ物としても推理物(捕物帳?)としても恋愛物としても肝心なところが薄味。もう少し分量を増やすか焦点を絞るかして欲しかった。でもタイトルは凄く好き。図書館で即手に取った。全体的に、原作付きのノベライズみたいな感じ。2013/12/29

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