出版社内容情報
あの呪いが復活する! 映画「貞子3D」原作が登場!
映像制作会社に勤める安藤孝則は、ネット上に公開されたとある映像を解析することに。その映像とは、男が自身の自殺を中継した衝撃の映像だった。その日から孝則の周囲では奇妙なことが起こり始める!? 今、”S”の呪い
内容説明
映像制作会社に勤める安藤孝則は、ネット上に公開されたある動画の解析を依頼される。それは、中年男が自身の首つり自殺の模様を中継した、衝撃的ながらもどこか不可解な映像だった。孝則は真偽を確かめるため解析を始めるが、やがてその動画の中の男が、画面の中で少しずつ不気味に変化していることに気付く。同じころ、フィアンセで高校教師の丸山茜は、孝則の家で、何かに導かれるようにその動画を見てしまうのだった…!?“リング”シリーズ、新たな恐怖―存在してはならない奴が…追ってくる。
著者等紹介
鈴木光司[スズキコウジ]
1957年静岡県生まれ。慶應義塾大学仏文科卒。90年「楽園」で第2回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞しデビュー。ホラー小説の金字塔との評価を得た『リング』、第17回吉川英治文学新人賞を受賞した『らせん』など、メッセージ性の溢れるエンタテインメント作品を発表し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
86
リング状のウィルスの解釈「ビデオ映像を見る意識作用によって体内に新種のウィルスが生じ、そいつが心臓の冠動脈に肉腫を作り、血流を止め、急性心筋梗塞を起こさせる。」だそうな。ダビングによりリングが切れ、S字型の亜種が生まれ・・・貞子のSでもあるらしい。読みやすいんだけど、話が大きくなりすぎて収集がつかなくなった感があった。2012/12/16
吉田あや
76
「お嬢さん、出ておいで。鬼ごっこしようよ、昔のように。」マトリックスの世界のように、再起動するたびに変容していくリングワールドの1つの枝の集大成として、すごくすごく楽しかった!!ホラーではなく、途中でページから目を離すことができないミステリーサイドで、主軸は「安藤孝則」。もうこれだけで読み終わるまで睡眠は諦めた。そしてヒロインは高野舞の系譜。今までのリングシリーズの人達が複雑に絡み合って新しいリングミステリーを紡いでいくハラハラする楽しさ。リングシリーズを読んできてよかった!!2017/10/08
風眠
39
『リング』『らせん』そして『エス』へと続いている、というか、ちょこちょこ関連している箇所があるといった感じで、ホラーなのになぜか読後が爽やかといいますか、鈴木光司氏の作品を読んだという感じがしない。冒頭の死刑執行の場面は、死を小バカにしているような、じくじくとした異常な心理描写が素晴らしかった。そしてネットの自殺動画へとつながっていく感じは、ここまで人間は異常になれるのかと、生きている人間のほうが怨念よりもよっぽど恐ろしいと感じた。しかし高山が神のような存在になってるって・・・ちょっと笑ってしまった。2013/06/16
Ririka
27
「貞子」の、原作とはーと思って、読み始めたのですが、たぶん全然違う様子で、どの辺で、リングと繋がってくるのか、ちょっとドキドキしながら、読み進めていき、USBや、ハッカーなど時代の流れを感じながら、ようやくリング、らせんを思い出すような場面、絶対あり得ない事だけに、遺伝子とかが絡んだ、無理矢理な内容ですが、嫌いじゃないですね。後半は、急いだ感があり、重要人物の亡くなり方と、女子高生の会話は、後引きました。2013/09/15
まつじん
26
そうきましたか。すっかり終わった気になっていた”リング”シリーズを更に再利用してます。リサイクルですな。結構エコな小説です。というか”らせん”のその後を”ループ”を無視してやり直したんかな。なんにせよ作者の力技に脱帽です。アッパレ!2012/05/27