骸骨を乞う―彩雲国秘抄

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  • サイズ B6判/ページ数 589p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041101391
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

彩雲国“さいご”の物語、堂々解禁!!

後に「最上治」と謳われる国王・紫劉輝の治世の陰には、彗星のごとく現れ消えて、また生まれゆく命があった……。大ヒットシリーズ「彩雲国物語」の知られざるエピソードを書き下ろした、著者渾身の連作短編集!

内容説明

後に“最上治”と謳われる国王・紫劉輝の治世の陰には、彗星の如く現れ消えて、また生まれゆく生命があった…。鬼才・雪乃紗衣、渾身の衝撃作がついにヴェールを脱ぐ―彩雲国“さいご”の物語。

著者等紹介

雪乃紗衣[ユキノサイ]
2002年10月「彩雲国綺譚」で第1回ビーンズ小説賞の読者賞・奨励賞をダブル受賞。03年11月、受賞作をもとに改稿執筆した『彩雲国物語はじまりの風は紅く』(角川ビーンズ文庫)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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扉のこちら側

182
初読。2003年のシリーズ1巻発売当初から読み続けてきた物語。追い続けてきたという方が合うかもしれない。著者のデビュー作でもあった1巻は、傾国の中、生と夢を追い求める少女の物語として始まった。レーベルであるビーンズ文庫の黎明期で、少女小説系ライトノベルの王道と言える幕開けだったと思う。あれから9年、巻を追う毎に深みを増し、少女の物語から、その冠する名に相応しい国家の物語となった。人はどの様に在るべきか。国家とは何か。国民は政治をどの様に捉え、向き合っていくべきなのか。続く2012/09/06

みちゃ

171
悠舜、旺季、晏樹、劉輝、仙の四つに、国試組の話を収録。 彩雲国なのになんで文庫じゃないのと発売を知った時に驚いたんですが、読んでみて納得。 少女向けラノベではムリな内容だし…本編との色合いに区別を付けたかったのかな。 本編はある意味何かを得ようとする物語であったとするなら、今作は残してゆく者と残された者の物語なんですから、ハッキリ言って重い。 それでも読んでよかったとは思います。 悠舜には泣けたし、旺季はやはりカッコ良かった…劉輝と秀麗の結婚後ってこんなだったのか〜とちょっと意外で、でもいいなぁと思う。2012/03/26

エンブレムT

152
なんて遠い所まで・・・・。本編完結後、1巻からパラパラとシリーズを読み返し「最初は少女の頑張りを描いた作品だったんだよなぁ・・・」と、改めてその世界の広がりっぷりに瞠目していたのですが、この1冊はその広がった先から始まり、違う高みへと向かっていくような印象を受けました。主人公の違う6つの作品が収録されています。それぞれがみつめていたもの。それぞれが望んだ、違った形での幸福。宝箱の中身を残して逝ってしまった人の。宝箱の中身として残され、生きていく人の。重くて哀しみを伴った・・・けれど、それは確かな幸福。2012/10/14

まりもん

152
ビーンズ文庫で書かれた後の物語。ビーンズ文庫で出すには内容がとても重い話だったのでハードカバーで出版されるのはそのせいだったのか? それぞれの想いが深く読んでいて涙が出てしまいそうな話が多く、色んな人の想いがそれぞれギュッとつまっていた。特に旺季の話は心打たれた。2012/03/31

ひめありす@灯れ松明の火

145
骸骨を乞う。辞職を願い、死ぬまで傍にいろと命じ、死んでくれと想い、そしてその遺志を繋ごうと決断する。骸を道前に積むのでも、道後に捨て置くのでもなく、大切に抱えて歩く孤独な王。空っぽだった宝箱。彩り豊かな国の中、そこだけ色のない冷たい一人語り。氷、霜、北風、雪の綴る悲しみに満ちた物語。同時に王が孤独ではなかった証差、優しく暖かな記憶。大丈夫よ。いなくなんてならない。いなくならないのよ。ずっとずっと傍にいる。あなたたちが笑うとき、私も一緒になって笑うわ。冷たい冬を識っているからこそ、花は美しく、春は強いのよ。2012/11/15

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