出版社内容情報
江戸は文政年間。足を失い絶望の底にありながらも毒舌を吐く元役者と、彼の足がわりとなる心優しき鳥屋。この風変りなバディが、鬼の正体暴きに乗り出して――。
「あたかも江戸時代をひらひらと自在に泳ぎまわりながら書いているような文章。こんなにぴちぴちした江戸時代、人生で初めて読んだのである。脱帽!!」(森見登美彦氏)
「早くもシリーズ化希望!」(辻村深月氏)
「作品の命というべきものが吹き込まれている」(冲方丁氏)
と、選考委員全会一致の圧倒的評価。
傾奇者たちが芸の道に身をやつし命を燃やし尽くす苛烈な生きざまを圧倒的筆致であぶりだした破格のデビュー作!!
■「大傑作!!江戸という時代と場所、芝居の世界のバーチャル体験として見事」(ライター 吉田大助)
■「現代の戯作者としての力量を秘めている。とんでもない新人が登場したものだ。今年度ナンバーワンのベスト本である。」(評論家 菊池仁)
■「江戸の景色が浮かんでくるような文章のセンスは驚異的である。」(ミステリ評論家 千街晶之)
■「これで新人!?ぜひ豪華絢爛な舞台や映画で観たい!」(丸善本店・高頭佐和子)
■「取り憑いたら離れない「鬼気迫る」以上の物語。すっかり呑み込まれ、抜け殻状態。。」(ブックジャーナリスト 内田剛)
■「あまりに興奮して、体が乗っ取られたようになりました」(本の雑誌社・浜田公子)
■「アウトローな存在であり、かつ男女の性別からも逸脱している役者の生理や道徳観念を浮き彫りにしていく展開がスリリング。肚の坐った書き手だ」(書評家 杉江松恋)
内容説明
その所業、人か鬼か―時は文政、所は江戸。当代一の人気を誇る中村座の座元から、鬼探しの依頼を受け、心優しい鳥屋の藤九郎は、かつて一世を風靡した稀代の女形・魚之助とともに真相解明に乗り出す。しかし芸に心血を注ぐ“傾奇者”たちの凄まじい執念を目の当たりにするうち、藤九郎は、人と鬼を隔てるもの、さらには足を失い失意の底で生きる魚之助の業に深く思いを致すことになり…。善悪、愛憎、男女、美醜、虚実、今昔―すべての境を溶かしこんだ狂おしくも愛おしい異形たちの相克。第11回小説野性時代新人賞受賞作。
著者等紹介
蝉谷めぐ実[セミタニメグミ]
1992年大阪府生まれ。早稲田大学文学部で演劇映像コースを専攻、化政期の歌舞伎をテーマに卒論を書く。広告代理店勤務を経て、現在は大学職員。2020年、『化け者心中』で第11回小説野性時代新人賞を受賞し、作家デビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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