内容説明
1980年代後半から1990年代初頭までの日本を覆ったバブル景気の只中に青春を過ごしたバブル世代は、いかにその能天気さを育み、バブル崩壊後の日本を生き延びてきたのか?現代の若者とは全く異なるバブル世代の就職事情、金銭感覚、恋愛意識を解剖し、ゆとり世代の子を持つ親としての煩悶と、老後への不安をも明らかに。バブルの恩恵をたっぷり受けた「駄目な世代」を自認する著者による、愛と涙の世代論。
目次
昭和の最下級生として
親バブル、子ゆとり
ディスコの灯を守り続け
なんとなく、軽チャー
女子大生ととんねるず
「いつまでも若く」の呪縛
「聖子死ね」からの脱却
気づいたら少子化
昭和と平成のあいだで
デジタル格差社会の中で
ナチュラルの波を乗りこなせ
パンツをかぶる男達
根性にうっとり
オタク第一世代
気がつけばリストラ
親全学連、子バブル
ひのえウーマンの強気
大谷世代への劣等感
少子化世代、死への不安
古い時代の末尾から
著者等紹介
酒井順子[サカイジュンコ]
1966年東京生まれ。高校在学中より、雑誌にコラムを執筆。立教大学社会学部卒業後、広告代理店に就職。その後執筆業に専念。『負け犬の遠吠え』で第4回婦人公論文芸賞と第20回講談社エッセイ賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はれひめ
36
『駄目な世代』改題に気づかず手にしてしまいました。文庫本化で改題あるあるです。正直自分にガッカリです。ただでさえ酒井節は何度も繰り返されるネタが多いので、お次はコロナ禍エッセイを読みたいです。2021/06/08
MIHOLO
16
小林聡美さんの解説目当てで読んだ。年下だけどまさに同世代。自分のこの浮わついた性格は個性なんだけど、そうか時代に作られた部分が大きかったのか!!いや、そう思いたいだけか?残りの人生も時間が見えてきたし、いい加減足下見詰めなおした方がいいよなと思っていたので、歴史を再確認出来たこの本はタイムリーであった。バブル世代って諦めない世代でもある気がする。でも情熱と執着は微妙に違うと、微妙じゃない?納得したので、いよいよ私も変われるか?!2021/03/06
cithara
14
酒井さんとは生年月が同じ。そして亡きお父様と面識があった。それだけで彼女のことが気になっている。文庫になった著作はほとんど読んだ。私も丙午生まれということで、まわりの人に「受験が楽になるぞ!」と言われたものだった。でも浪人生も大量発生したために楽だとは思わなかった。就職は楽だったかも。ていうか私自身があまり真剣に考えていなかった。学校の部活動に対しては運動系・文系ともに、酒井さんがいうところの「ヤンキー体質」が苦手で関わってこなかった。この「令和」という時代が終わる時、酒井さんはどう総括されるのだろうか。2020/12/03
mami
11
〇〇世代とは揶揄混じりの表現と仰る酒井さん。確かにそうですよね。自分が通過してきた時代を後に「なんとか世代」と括られるのだから。そして日本史上初の「嗤われる世代」がバブル世代だとも。うん...でも、楽しかったよ(嗤われる世代の一員) 2022/10/14
Mayrin
11
面白かったです。バブル時代は小学生位でしたが、わかる~と思うことばかり!とくにとんねるずの話と美魔女の話、聖子ちゃんの話は納得です。2020/12/18